Cafe Ligia-exotica / 純喫茶 船虫

よしなしごとを。読書とか映画とか観劇と港の街の話しとか

超科学

 いらっしゃいませ。
いやあ、三宮をぶらついていたらダンボーさんを見かけて!!

え、ダンボーさん知らないんですか?

それは夏休みの自由研究の科学力を遙かに上回り、目から怪光線を発し、下は大火事・上は大水、ものすごい速さで空を飛び、エコロジーな紙製ボディーにもかかわらず、お金で動くという非生産的スーパーロボット

その鋭角を強調したボディーデザインは、どこぞの球体猫型ロボットよりも遙かにアーティスティック。

いやあ、センター街などでお会いできるとは・・・。


 え?
ああ、蛇口ひねりながら続き聞いて下さいよう。
あ、コップこれね。



ダンボーが見られます
http://www.lares.dti.ne.jp/~triaslon/yotuba28_01.html



 昨日彼はまたもや休日であった。
12月24日。いわゆるクリスマス・イブであるが、先日行きそびれた病院以外に全く予定がない。
繁華街はカップルと家族ずれだらけである。
うらやましいんじゃない?

「うーん、あんまり・・。」

どうやら、強がりではなく本当にどうでもいいらしいな。引きこもり的思考らしい。
おかしなやつ!


 午後から余裕の出来た彼は、カップルが肩を寄せ合うハーバーランドに出かけた。
神戸市民にはおなじみの「恋人の聖地」・・・。


「え?新しいハードディスクを買いに」


イブにか?!

「クリスマス特価があるかもダヨ!」

普通に季節のイベントを楽しむことすら出来ないのか!もはや喜劇的!


 
 結局彼はハードディスクを購入したのだが、予想していたようなクリスマス価格のものは購入できなかった。

その上、くそ寒い吹きさらしの港の岸壁でぬくぬくと寄り添うカップルの様を見て、なんだかアク抜くの足りないゴーヤチャンプルを口いっぱいにほおばったかのような苦々しい気分になり港を離れた。

「君たち絶対に寒いはずだよね?ね?」

心の中で問いかけたらしい。


 彼もこのようなページを書こうと思うのだから、ネタとして少しはクリスマス・イブらしい状態に身をおこうと思った。
神戸の中心的繁華街、三宮に下り立った彼はクリスマスの飾り付けばっちりなちょいとオシャレなケーキ屋さんに向かった。

ボックサン
http://www.bocksun.com/index2.html

ボックサン三宮店。店内二階と三階にはイートイン可能な喫茶コーナーがあるのだ。
店先はクリスマスケーキの予約引き替えブースが出ており、キュートな制服の女子が予約者にケーキを手渡していた。


 ケーキ屋の二階のイートインだって?引きこもりが?

客層は予想通りおハイソなおばさま方とスイーツ女子でびっしりであった。
浮いてるよ、キミ、ウイテマスヨ!親父一人でファンシーなケーキ屋、場違いですよ!


「スイーツ男子は流行の最先端」

え?平気?
何に敏感で何が平気なのかもはや理解に苦しむ!意外に厚顔無恥なのやも知れぬ・・・。


ここで彼は恥じらいもなく『バナナ・マスカルポーネ』なる、普通の男子なら恥ずかしくて注文するのもためらわれるのではないか、というようなケーキを果敢にも注文する。

「客だし。恥じることは何もない!」

ふうむ、男らしいのか何なのか・・・。

運ばれてきたケーキを前に、彼はブロガーとしての自覚が出てきたのか、なんと写メをとったのだ!満員の店内で!


「皆様にナイスな情報を届ける・・!」


しかしながら、やはり彼らしいというか、添え物のアイスクリームを半分も食らってから思い出したらしい。


「思ったよりマスカルポーネの風味は控えめでしたな」


常に上から目線。ああ、何様・・・。

そんなこんなで彼のクリスマス・イブは暮れていくのであった・・・。