Cafe Ligia-exotica / 純喫茶 船虫

よしなしごとを。読書とか映画とか観劇と港の街の話しとか

蛮幽鬼 観劇日記とかとか

 いらっしゃいませ。

・・・え?飽きた?

淀川水系の水にですか?

うーん、どうしましょうかねぇ・・・。

お昼の残りで悪いんですが、のりたまとか入れてみますか?



 さる11月25日、彼は劇団新感線の公演『蛮幽鬼』を観劇に行った。今回このページを書いている時点で既に一ヶ月以上も経過しているのであるが、プロフィールに「観劇」とかって書いてある割にはそれっぽい文章もないので思い出しつつ書いてみる所存。


「今後も過去の観劇の感想とか過去の読書感想だとかを少しずつあげていこうかなと」


一見殊勝なことを言っているような彼だが、そのくらいしか社会との接点が無いのだ・・・。
そのくらいがんばらないと本格的にアレだぞ!


 彼はその日お昼に待ち合わせの梅田芸術ホール(大ホール)の入り口前にいた。基本的に彼は人間不審者なので、このような観劇なども基本「おひとりさま」なのだが、本日は同行者が存在する。

待ち合わせ場所に現れたのは見目麗しい美女!森見登美彦氏の言い回しを拝借するなら、まさに「黒髪の乙女」である!

 他人との会話を「精神破壊兵器」としか見なさない彼が、どのようにしてこの乙女とコミュニケーションをかわし、あまつさえ「一緒にお芝居を観に行きませんか?」などという事を口に出来たのか?

仮にそのような発言が出来たとして・・・、果たしてこの女性がどのような心理で同行を承諾したのか・・・?


もののあわれを禁じ得ませんな・・!


 彼はその「西行法師とかがあわれすぎて何か文章とか残しかねない状態」でも、とりあえずは3時間くらい隣に素敵女子が座っているという事が単純にうれしいらしく、目に見えているそのほろ苦い、いや苦すぎる感情とかを飲み下すことに成功したようだ。


 『蛮幽鬼』は劇団新感線の芝居であるが、今回(今回も)、客演が大変豪華であった。

上川隆也さん、稲森いずみさん、堺雅人さん、山内圭哉さん、早乙女太一さん ・・・

まず上川隆也さん、

「さすがとしか言えないな!」

本当に芝居に安定感があって、主役だけにかなりの時間、板の上にいるんだけど出ている間は本当にがしっと舞台が締まる気がする。
彼はキャラメル・ボックスの公演を観たことが無かった事もあり、今回初めての「生」上川であったが、かなり堪能したようであった。

そして堺雅人さん

彼はテレビで観ていても(あ、映画も観たか。『アフタースクール』とか)、彼の芝居にあまりピンとくるものが無かったらしい。
しかし舞台では違っていた!動きも、間も、がっちりである。大納得であった。
まあ、殺陣は・・、今後時代劇やアクションなんかでもっと流れて行くんでしょうな・・。

最後に早乙女太一さん。

「いやあ、舞台上ですっとポーズを決めるじゃない。それだけで、その佇まいだけで、上からQサスがパッと落ちてきたように感じるんだよねえ・・・!」

いのうえ歌舞伎にぴったりの役者である!まだ十代!

「すんごいです!」

そういえばキミは『トゥーランドット』で彼の芝居を観たことがあったんだよね?

「成長著しい!刮目!刮目せよ!」

今後に期待大ですな。他の皆様方のお芝居にも彼は大満足であった。

「ストーリーとかはどっか公式ホームページとか見てみれば。下敷きは『モンテ・クリスト伯』です。」


相変わらずの投げっぱなしぶり!


 ところで今回の芝居は下手(しもて)の端で行われることが多く、二階席のかなり下手(しもて)の席だった彼は、肝心の芝居がかなり見えづらく、身を乗り出さねば見えないことが多かった。


「これでS席料金?ちょっと許されませんよ!」


元々彼は梅田芸術劇場大ホールが好きではない。S席料金でチケットをとっても良い席で見られたためしがない。

今回のように二階席に座れば見切れまくり、一階席の後方に座ればせり出した二階席のおかげで音がよろしくない!
何とかならないものか?

因みに彼は同じ建物の地下にある劇場『シアタードラマシティー』の良心的な作りがかなりお好みである。


「キャパ小さいですがお客さんにはとても優しいので、人気劇団の皆さん、大阪公演は是非『ドラマシティー』で」


人気劇団だから大ホールなんだってば!


それはまあ置いておいて。どうだった?『蛮幽鬼』。


「休憩25分入れて3時間半近く拘束されるわけだけど、それが全然苦にならない作品だった!まあオリジナルのストーリーがあるので進行は何となく読めるんだけどね・・・。」


ほう、誉めておりますな。

観劇後の日記的なモノも書きますかな?


「気分が乗れば書くかもデスヨ」


予告先発の期待に添う内容なんだろうな?


「先発したのなら完投前提でゲームを組み立てるのが名監督としての・・・」


もう黙ってもらって結構です・・・。