Cafe Ligia-exotica / 純喫茶 船虫

よしなしごとを。読書とか映画とか観劇と港の街の話しとか

文庫新刊を買う人

いらっしゃいませ。



 よく扉を開けると『カランカラン』て鳴るやつ、あるじゃないですか。カウベルってんですか?

付けてみたらきっとお店っぽくなるかと思ったんですよ。で、早速付けてみたんですけどね。あまりに来店者が少なくていっこうに機能しなくて・・・。



 逆に、たまにお客さんが来てカラコロ鳴った時は心臓が飛び出しそうなくらい驚いちゃって!



外すべきか慣れるまで我慢するか、現在思案中なんですよ・・・。



 あ、水ですね。蛇口からどうぞ。






 最近の彼の息抜きと言えば殆ど読書しかない。自室に常に数冊は積ん読状態で、上から順に読んでいって、少なくなってくると補充する・・・。

 そんな感じなのだが、そこそこな冊数を消費する割にはすべて新品で購入して財布の中身を浪費してしまう(因みに彼は決して威張れるほどの読書家ではないし、蔵書家でもない。基本、文庫落ちした本を買うことにしているし、読んでいる作家も極めてミーハーと思われる。知能程度がリスザル並みに低いので、分かりやすそうな小説が中心だ)。





「まあ、古本屋で購入すれば少しは出費も減るんだろうが・・・」





どうせ読後は売ってしまうか、人にあげるかなんだろう?量を買うなら新品でなくても良いんじゃないか?





「・・・うーん、先日10歳近くも年下の冥闘士劇作家のコバタにも同じことを言われたな・・・。『お金無いなら古本買いましょうよ、古本。』って・・・」





 彼は読了した本を基本的に手元に置いておかないらしい。物によっては気に入って書架に並べている物もあるが、ごく少数だ。彼の性格上、読了後に手元に置いておいても、よっぽど気に入った物でない限り本棚の肥やしと化し、殆ど日の目を見ることなく収納スペースを圧迫していくだけであるというのは火を見るより明らかなのだ。

さらに、面白かった物に関しては、よそ様にもお勧めしたくなるやっかいな性分。なので、現在は基本的に読み終わった書物に関しては本好きの方にまとめてお渡しし、予め返却してもらいたい本以外は読了後に差し上げますよ、もちろん古本屋に売り払ってもらってOKです、というスタンスでやっておるらしい。





「こうすれば、こちらは蔵書が処分できるし、本好きの先方は暇つぶし用の蔵書がふえる。で、こちらが返却を希望しておいた本は返ってくるし、先方が不必要であると判断した本は古書店へ売られていき、先方へはわずかながらの収入を、そして古書店で本を探しているどなたかの手元へ本は流れて行く・・・。個人的にはそのまま売却してしまうよりはかなり有意義かなと」







・・・しかし、絶対に新品でなければ嫌だというほどキミは潔癖症ではあるまい。なぜに古書店で買わないのかね?






「あまりに傷んでいる本・汚れている本は勘弁してもらいたいが・・・。時々は古書も買うし・・・。古本屋で買わない理由は、『古本であるから』ということではなく、『そのお店が何を売りたいかが分からない』から」






今ひとつどういう意味か分からないが・・・。





「もしくは、『何を買って良いのか分からないから』かな・・・。例えばCDを買いに行ったとしよう。お店が積極的に売りたいものは明白だ。まず最新作。ポップがガンガン付いており、店員さんのコメントも試聴もあって、目立つように面陳列されている」





ふむ。よくある光景だ。





「こうした旬の新作以外にも、売り場の担当の方が気に入ってお勧めしているCDって見たことがないだろうか。昔のアルバムだったり、マイナーなグループであったりするのだが、売り場の担当の方が手書きポップにお薦めのコメントなんか書いたりして売られているやつ」





時々見かけるね。初めて知ったバンドとかでも、丁寧な解説なんかが書いてあると取っつきやすいし購買意欲も確実に上がるよな。





「ちゃんと『これは良いですよ!聴き応えありますよ!隠れた名盤なんで、是非皆さんにお薦めしたいんです!』というお店の(というか売り場の担当の方の)主張が見える」





で、キミは何かのついでに購入してみると・・・。





「・・・まあ、色々あってDJさんほどではないにしろ音楽を聴いておく必要があるので・・・」





まあ、それはさておき、今度はこれが大型書店であったらどうかだな?





「本屋さんも同じで、やはり一番売りたいのは新刊だよね。ポップも付いててポスターも展示してて、表紙も目立つように面陳列してあって・・・。そして、売り場の担当の方のお薦めの本がやはりお薦めコーナーなんかになってて、読後の感想なんかが書いてあって・・・」





ああ、あるね。ありそうだね・・。





「売る側の主張というか、意志というか、お薦めというか・・見えてこないか?」





・・・なるほど。





「これが「購入するべき物がはっきりしている場合」は別だけど、『何か面白そうなもの無いかなあ、何買おうかなあ』なんて状態で買いに行くことが多いので、書店のお薦め度というのは購入時に凄く影響してしまうわけだ」




ほほう。

 前述したように彼は本マニアでもなければ、特定の作家の熱烈な読者でもないし(あ、森見登美彦氏は結構好きかな?)、はっきりとした購入目的も持たずに本屋に行く、いわば『ライトユーザー』だ。

 お薦めや売れ筋が分かれば購入に対する指針になるし、お薦めである理由が分かった棚の方が単に作家順で並べられた販売棚より『面白そう』なものを探しやすい。






「だから、ちゃんとお薦め理由が書いてあったり、文庫新刊だよ、単行本の時評判良かったよって書いてくれてる本屋で買うんだ・・・」






・・それは販売店に踊らされてるんじゃねえの?





「広い売り場で古本を見ていても、『ライトユーザー』は何を指針にしていいかわからん。初めて手にする作家とかそれが「正解」なのかが分からないし。作家名順で並んでるだけでは知らない作家にはそうそう触手は動かないと思う」





では、古本屋でも『これがお薦めですよ』とか『新刊として出たばかりの本がもう中古に!』とか、『この作家のこのシリーズは未読の方や初心者にお勧め!』とかの状態になってると・・・





「かなり買いやすくなるだろうね、個人的に」





古本屋がそうなってくれればいいな。





「まあ、ならないだろうけどね。特に、時々覗きに行く大手のB社は・・・。システム的に」




おや、随分悲観的だな。




「日本語の使い方が若干おかしいが・・・。とにかく、長くなっておりますが、今回の記事、続くかも知れません・・・」





まあ、気の済むまで書きなさいよ・・。





「そして、書ける日は唐突の告知コーナー」



彼の知人で風船パフォーマー・『足長のゆ〜じ』が4月に役者として舞台に立つというので告知しておこう。

この記事に告知を記載しても宣伝効果は極めて薄いが、彼的には精一杯の協力であるのだ・・・。





公演名は、『世界平和家族 〜とある家族の家庭の事情(バックボーン)〜』というそうだ。





「ゆ〜じ」が所属するパフォーマンス集団

ISC Player(s)のホームページ

http://www.k4.dion.ne.jp/~isc-hp/





そして公演する劇団、「よろずやポーキーズ」のホームページ

http://porkys.main.jp/

 

■公演日時

2010年

4 月16日(金) 19:30〜

4 月17日(土) 14:00〜 / 18:00〜

4 月18日(日) 14:00〜

受付開始は、開演の1時間前より

開場は、開演の30分前より



■場所

一心寺シアター倶楽( http://www.isshinji.or.jp/theater/ )



詳細はそれぞれの上記ホームページで見てもらいたい