また『読み方』が気になる
いらっしゃいませ。
三国志演義を読んでると、すごい毒の水の話が出てきますよね。
飲むと口きけなくなり10日以内に死ぬ『唖泉』、浴すると皮膚がただれ肉が腐る『滅泉』、手足をつければ黒くなり激痛が襲い動かなくなる『黒泉』、飲むと喉をおかされて骨がばらばらになる『柔泉』。
すごいですな。もちろん架空の話しでしょうが。でも鉱毒とかありますし、酸やアルカリが強すぎる水が存在するわけですから、あながち全く架空の話しとは言えませんな。
でも、ここまでいくと、ちょっとしたバイオ兵器ですな・・・。現代なら『買いたい!その水!』と思う組織とかありますよきっと。商売になりますね・・・。怖い怖い・・・。
いやあ、安心して飲める『ヨドガワ・ブレンド』。日本人でよかったよかった。
彼は以前、皆さんが本を読んだときに、脳内ではどのような感じでビジュアル変換されているのかが気になるということを書いた。どうやら大なり小なり映像的に変換されているのでは、と言う話に落ち着いたらしい。彼はやたらと脳内で映画みたいなものに変換しなければ文章を吸収できないようだ。
「今回、もうちょっと疑問が出てきて・・・」
ほう。
「以前書いたときは『小説』での話しだったけど、『戯曲』だったらどうだろうかと。」
『戯曲』
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%88%AF%E6%9B%B2
演劇の上演のために執筆された脚本や、上演台本のかたちで執筆された文学作品。ようするに演劇の台本だな。
「『小説』はもちろん、心象も、場面も、文章で表現されているので、表現にもよるが文章を映像的に想像しやすい」
で、『戯曲』なわけだが。
「まあ、要するに芝居の台本なワケで、登場人物の台詞と、必要最小限演出家に伝えなければならない情報(ト書き)以外は明記されていない」
必要な場面をいかようにも作り上げていくのが芝居だからなあ・・・。
因みに彼は演劇に関わり事がある割には演劇べったりでもなく・・・。『戯曲』というものに殆ど思い入れがないらしい。
「良くある「古典」とか全く知らないし。チェーホフもイプセンも全く読んだこと無いし」
む!バカ丸出しだな!では何を読んだことがあるというのだ。
「いやあ、頼まれた小劇場の芝居の台本に目を通すぐらいで・・・」
バカな上に素人丸出しだな!
「まあ、小劇場関係の人間にありがちな感じということで・・・」
・・・・で、芝居の台本を読んだ場合はどうかね。やはり映像的な感じに変換されるのかね?
「これが、ほとんど映像的に変換されない」
芝居において、それはかなり致命的なことではないか?
「・・・うーん、それほど不便は感じないけど・・・最終的に舞台として出来上がればいいわけで・・」
全く映像化されないのかね?
「うーん・・・例えば、ト書きで、『何もない空間に男がぽつんと座っている』なんてのが書いてあったとする」
ふむ。
「多分、その「何もない空間」てのが何なのか想像できないのが原因だと思うんだけど・・・、例えばそれが「宇宙空間」みたいなところなのか、「暗闇」なのか、「真っ白」なのか、「原野」なのか、「部屋」なのか・・・。どうやら文章である程度具体的な内容を提示されないと、自らのイマジネーションで映像を『創造』出来ないらしい。完全なイマジネーション不足と思われる。脳内では「素舞台」に男が膝を抱えて座ってるものしか想像できない。非現実の世界を想像しなければならないはずなのに、完全に現実の、組み上がる前の舞台を想像してしまう」
想像力が欠如しているな・・・かなり。
「もちろん演出さんもそのト書きの前後がどうなっているか把握しないとイメージは出来ないだろうけどね」
それはそうだろう・・。
「あ、男にはサスが当たってます(想像)」
そんな問題ではなく・・・
「・・・そこで疑問なのだが、演出家の方とか、役者の方とか、美術の方とか、ト書き少ない情報だけで、どのように脳内に映像が展開されているのだろうかと・・・」
そういえばそうだな・・・。
「正直なところ、ト書きで、ある程度の情報を提示してもらわないと『場面』もビジュアル化しづらいし、キャラクター(この場合は役だね。ロール・プレイ)の性格的なものとかもなかなか脳内で形成されない」
戯曲を読まれる方、書く方、イマジネーションがすっと膨らむという方、いかがでしょうか?
因みにイマジネーションが湧かないキミはどのようにして、その舞台の『映像』にたどり着くのかね?
「台本を読んでストーリーを把握した後、演出さんや美術さんとコミュニケーションをとって、そのイメージを吸い上げていくしかない。さらに出来るだけ稽古に参加して、その空気に浸って形をイメージする、というか出来るように何とかする・・・」
創造性に欠ける人間はそのくらいしないと足を引っ張るだけだからな。
「何もない(提示されない)状態から、どのような過程を経て物語のビジュアルが想像されていくのだろうか。気になります」
読み方、気になりますな!