Cafe Ligia-exotica / 純喫茶 船虫

よしなしごとを。読書とか映画とか観劇と港の街の話しとか

読書感想文 『ZOKUDAM』 森博嗣 を読んだ

 いらっしゃいませ。


 最近ぽつぽつと文庫本なんかを読んでるんですがね。この世の中には『読書家向けキャバクラ』なるものがあるらしいです。

相手をしてくれる女の子に読書家の子をそろえていて、お客さんのマニアックな話しにもちゃんとついて行ってくれるのだとか。女の子によって得意ジャンルとかがあるらしい。読書家でお金持ちの方、どうですか?


うちですか?・・・えーと、お水と、ゆっくりした時間と、ああ、日当たりが良いです。そのくらいですか・・・。西日とか言わないで下さい・・・。




 過日彼は、森博嗣氏の小説、『ZOKUDAM』を読了したらしい。今回はそれについて感想とかを書きたいそうだ。





「・・・・今回の敗因は、」





負けてる?何かに負けてる?本読んで?





「とりあえず、何の前情報も無しに本屋さんで他の森博嗣氏の作品と一緒に何気なく購入してしまったのがまず間違いであった・・・」





間違い?





「この本は氏の多数あるシリーズ物の一つ、『Zシリーズ』3冊のうちの2冊目であったのだ・・・。」





そ、それではさっぱり意味が分からんという状態に陥ったのかね?うかつ!





「いや、内容的には章立てになっていて、一話完結の物語が5つ(つまり全5章)ある感じ。この本だけで十分内容的にも一応完結していて、単独で読んでも問題ないと言えなくはない・・(←変な日本語?陳謝)」






ふむ。では負けてはいない?






「いや、登場人物がこの前の1冊目でどんな紹介のされ方をしてたのかやはり気になって・・・」





それはそうだ。しかし、シリーズと知らずに単品で買うとは・・・。





「以前読んだ『カクレカラクリ』が単独の読み物(つまりシリーズ物では無いと言うこと)だったので、同じような感じかなと思ったのだ」





・・・まあ、単独でも独立して読めたのならまだ救いはあったな・・・。一応内容を書いておくかね。恒例だし・・・。






「ジャンルとしては、SFコメディ、かな?


 主人公(?)ロミ・品川は、配置転換により、遊園地の地下にある秘密工場に夜間勤務での配属となる。そこで、後輩の新入社員、ケン・十河と見たものは、身長12メートルの人型巨大ロボット、『ZOKUDAM』1号・2号であった!彼女らはこの巨大ロボットの操縦者として訓練を積み、悪の組織が企む悪事に対してこのロボットで立ち向かうのだと告げられる。突然の意外な配置に戸惑うロミ・品川であったが、とりあえずひたすら分厚いマニュアルを読み続けるのであった・・・」




一応まとめてきたようだな。





「基本ドタバタコメディっぽいので、まとめるべきあらすじは少なめです」





シリーズの途中なのでちょっと聞きづらいが、感想とかはどんな感じかね。





「・・・・うーん、現在ぼちぼちとですが、氏の「S&Mシリーズ」を読み進めておってですな」





ふむ。




「購入時にあの感じを想像しながら購入してしまったのですが・・・」





硬質で、ちょっと難解な「理系」と称される文脈、読者を煙に巻く独特な推理(『S&Mシリーズ』は推理小説なので)・・・。





「そのイメージで購入すると今回の作品はあっけにとられてしまいます。まるで古典的なナンセンスギャグマンガというか・・・」





ほう。




「しかしそのナンセンス的な部分に、しっかりと「理系」な分野での複雑な会話があって、そのあたりはしっかり森的要素かなと思う」





なるほど。





「『S&Mシリーズ』の先入観を持っていたのが二つ目の敗因かな・・」






別に負けてはいないと思うが・・・。






「とりあえずシリーズ1作目の『ZOKU』を近いうちに読んでみようかと思います」






先に片付けてしまうべき本が積ん読状態で残っておる!それを始末してからでないと、そこのところで『負け』になってしまうぞ!


気をつけよ、小人!