Cafe Ligia-exotica / 純喫茶 船虫

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CDレビュー 『Simply Red Greatest Hits 』 Simply Red (1996)

 いらっしゃいませ。


 まあ、相も変わらずですが、お水をどうぞ・・・。

いや、変わるつもりではおるんですが・・・。


 


 彼の魔窟と化したへもいCDライブラリーから、世間の方々にもお勧め出来そうな数少ないCDを紹介していこうかなという、記事の内容に困ったときの分かりやすい企画であるが、今回はそこそこ判りよいセレクトであるようだ。






Simply Red Greatest Hits』 by Simply Red

AMCE 2038

1996



「このバンドのボーカル、元々パンクバンドの人だったらしいのですが、何をどうしたらこのようなブルー・アイド・ソウルの歌い手に変化できるんでしょうかね」






元々バンド形式であったが、最近はボーカルのミック・ハックネルの「一人バンド」みたいになってたようだな。




「・・・ここ数年のアルバムはシンプリー・レッドという名のミックのソロプロジェクトであったね・・・」




・・・過去形?





「別にお亡くなりになったというわけではなく・・。2009年からのツアーを最後に、バンド、シンプリー・レッドとしての活動を終了すると発表されておるらしい」




あら。





「まあ、もはやほぼ一人バンドなので、ソロとどう違うのか・・・」





ミック・ハックネルは「ソロ」として活動するそうだ。

で、このベストアルバムはどうかね。





「彼らの1枚目から4枚目までの中からの選曲。とても聴きよいセレクトになっていて、それまでシンプリー・レッドを聴いたことがないという人にもお勧め出来る内容になっていると思います」





ほう。





シンプリー・レッドとしてのデビューシングルである『Holding Back The Years』から始まるが、ミック・ハックネルの、かすれながらも伸びやかなボーカルは既にこの頃に出来上がっているんだと感心させられる」




ふむ。




シンプリー・レッドといえば、やはりこのミック・ハックネルのボーカルが聴きどころですな」





・・カバー曲も良く歌ってるようだな、このバンドは。





「7曲目の『If You Don't Know Me By Now』とかそうだね。ハロルド・メルヴィンて人の曲らしい。この曲にもミックの伸びやかな声が良く合います」




バンドっぽいサウンドから、打ち込みっぽいのも入ってるな・・。




「8曲目の『Stars』以降の曲は打ち込みの傾向が顕著だね。でも打ち込み自体に嫌みが無く、素直にバンドから進化してきたんだなという印象。特に『Stars』とかはドラムとトラックメイキングにGOTA(屋敷豪太)氏が参加しているらしく、極めてポップかつグルービー」





他にもお薦めの曲とかあるかね。





「基本ベスト盤なんで、どの曲も良い感じなんだけど、ダンサンブルな15.『Fairground』、ソウルフルなボーカルの14.『Angel』、そして静かなボーカルで聴かせる13.『So Beautiful』。個人的にはこの『So Beautiful』の漂う感じのアレンジもかなり好き」





どの曲を聴いてもやはりミック・ハックネルのボーカリストとしての実力が際立っておるな。





「上手いです。そして声の質が良い」




お勧め出来るCDかね。





「夜のドライブに、自宅でワインとともに、濃いめのソウルではなく、濃いめのブルースでもなく、少しスタイリッシュに雰囲気を楽しみたいときに。皆様いかがでしょうか。オススメです。
 因みに2003年と2008年にもこれとは別にコンピレーションベストがそれぞれ出ているようなので、色々聞きたいという方は収録曲が多いこれらのベストも有りです」




まあ、まだネタ切れでないなら、また、皆様にご理解頂けるお薦めCDを探し出してレビューするのだぞ。