Cafe Ligia-exotica / 純喫茶 船虫

よしなしごとを。読書とか映画とか観劇と港の街の話しとか

いつの間にか無い

 いらっしゃいませ。

 ・・・ああ、お気づきになられましたか。一見オーソドックスなグラスなんですが、飲み口がかなり薄いんですよ。口当たりが良いでしょ。

・・・まあ、中身は水なんですが。


 最近彼は子供の頃に当たり前であったものが無くなって行っていることに少しだけさびしい気がしているそうだ。

なんだか漠然としておるな。




「・・・例えば『遊園地らしい』遊園地」




ほう。




「子供の頃、休日の特別な日は、『宝塚ファミリーランド』や『阪神パーク』であった」



ふむ。




「母方の祖父の家の近くには『あやめいけ遊園』があった」




ふむふむ。




「初めて女性をデートに誘ったのが『神戸ポートピアランド』であった」




ほう。ちょっとセキララ。





「バイト先の後輩達と遊びに行った記憶があるのは『エキスポランド』であった」




ふむ・・・。




「上記の全てがもう無い」




うむ・・・。近隣で遊園地っぽいものと言えば『ひらかたパーク』くらいか・・・。





「『遊園地』という言葉自体が過去のものっぽくなっているような・・・。『テーマパーク』という言葉にすり替わっている」




そう言う時代なんだな・・・。




「『遊園地』にある微妙な郷愁、ちょっと好きだったんだけどな」





『テーマパーク』には確かに無いかも知れないな・・・。




「・・・『遊園地』よりももっと『・・・・』な気持ちにさせられるものがあって」



ほう。それは?




「『パルナス』」



おお。





「『ロシアのお菓子』、『モスクワの味』っていうところが既にイカすポイントなんだけど、あのもの悲しいCMソングは記憶にこびりついて離れない」




いつの間にか無くなってたな。




「関西人の脳味噌にはすり込まれている・・・。近年(2007年ころ?)CD化されているらしいな」





1分近くあると思うのに意外にさらっと歌えたりするな・・・。




「『ムーミン』とか観てたんだろうな、みんな」




まあ、時代は移り変わるのですよ・・・。

ちょっと投げっぱなしな感じで今回は終わる。


しかし、毎度毎度投げっぱなしというのも考えものだぞ!もう少し構成を考えよ、小人よ!