いらっしゃいませ。
・・・とは言ったものの、さすがに今日は開けてませんよ・・・。
おうちでお屠蘇でも飲んでてください・・・。
過日彼は、桜庭一樹氏の小説、『GOSICK Ⅵ −ゴシック・仮面舞踏会の夜−』を読了したらしい。今回はそれについての感想とかを適当に書いてみたいらしい。
この『GOSICK』シリーズも、6作目だな。
「短編集の『GOSICKs』を含めると、8冊読んでいることになるね・・・」
どうかね、ここまでシリーズを読んでみて。
「まあ、基本ライトノベルなので、それほど『!』な感想はない・・・。桜庭氏自身、最近はラノベの作家というより、もっとシニアな小説の書き手になっている感じだし」
ふむ。
「ただ、読んでいて思うのは、この作家さん、このキャラクター達を好きなんだなあという事ですね・・」
ほう。
「確かになかなか魅力的なキャラクター達であるしね」
なるほど。
では例によって内容とかにも触れていくかね。もちろんネタバレ注意報発令ということで。
「ストーリー的には、前作の『GOSICK Ⅴ −ベルゼブブの頭蓋−』の続きのストーリー。尻切れ的な感じで終わっている第5巻の、その直後のストーリーになるので、この『GOSICK Ⅵ』単体ではちょっと乗り切れない感じかな。ぜひ5巻までを読んで頂きたい。
ヴィクトリカは、母・コルデリア・ギャロをおびき寄せる囮として、海沿いの修道院、通称“ベルゼブブの頭蓋”に幽閉されてしまった。久城一弥は、囚われのヴィクトリカを聖マルグリット学園に連れ帰るべく、単身修道院に乗り込み辛くもヴィクトリカを連れ出すことに成功した。
修道院からソヴェールの首都ソブレムまでの列車、“オールド・マスカレード号”は夜通し首都へと向かって走り続ける。今作はこの列車の中で起こる事件の物語・・。
ヴィクトリカと久城は、同じコンパートメントに乗り合わせた少女、婦人、若い貴族、労働者風の男と、それぞれと自己紹介をしあう事にした。しかし、少女はなぜか自分を<孤児>だと名乗り本名を名乗らない。話に合わせるように、婦人は自らを<公女>と名乗り、さらに話を合わせるように貴族の若者は<きこり>、労働者風の男は<死者>と名乗った。妙な仮面舞踏会のようにお互いを名乗らずコンパートメントに乗り合わせた6人。ヴィクトリカと久城も話を合わせてそれぞれを<灰色狼>、<家来>と名乗った。
偶然乗り合わせたこの奇妙な6人。しかしながら<孤児>は『毒を盛られた』として死んでしまう。毒を盛られた現場は食堂車で、誰が<孤児>に毒を盛ったのか分からない。果たしてこの奇妙な乗客達の正体は。<孤児>に毒を盛った犯人は誰なのか・・・」
ずいぶんとストーリーに触れているな。
「たいした内容ではないので、思わずまとめすぎてしまいました・・・」
あら・・・。
「まあ、ミステリー風であるが、基本たいした謎解きとかはないので」
ふむ。
「魅力的なキャラクターであるとか、ファンタジックな舞台と雰囲気を楽しむラノベなので、その辺りは割り切って読む方がよいと思いますね。このシリーズにシニアな雰囲気を求めてはいけませんし、作者もあえてそういった感じを排除して書いていると思われるので」
ほう。
「まず、主人公のヴィクトリカはかなり魅力的に映るんじゃないかな、ラノベを読む人には。小さく、まるでビスクドールのように可愛らしいツンデレキャラ。分かりやすい要素満載だ」
ふむ。
「もう一人の主人公、久城一弥も熱血日本男児っぽい少年キャラクターでこれも分かりやすい要素満載だ」
ふむふむ。
「2011年1月からテレビアニメ化されるということで、恐らくすごい萌えキャラと、すごいショタキャラにデザインされていると思うのだけれど、というか、文庫の帯の紹介写真を見る限りすごい萌えキャラにされているんだけれど、どうもねえ・・・」
・・ほう。
「恐らく、このアニメ版を観るであろうと思われるヲタの人たちにすり寄ってる感じがしてねえ・・・」
ほほう。
「どうも本文を読んでみても、このmoet-moetキャラには脳内で変換されないのだな・・・」
・・・ではどんな感じだ。
「・・・うーん、なんというか、『ベルセルク』に出てきそうな感じというか」
ずいぶんとダークな感じだな。
「古代の知性を秘めた“灰色狼”って、そんなに単純な萌えキャラにはならないと思うんだけどなあ」
なるほど・・・。
「まあ、あまり原作の内容を壊さないように作らないといけないと思いますね・・・」
なるほどねえ・・・。
で、どうかね。ほとんど本の感想になっていない記事になってしまっているが、この本はおすすめかね。
「これまでの『GOSICK』シリーズを読んだことのある人には良いのではないでしょうか。興味のある方は、ぜひとも第1巻からお読みください」
しかし、本当に本の感想になっていないな・・・・。
反省せよ。
知能の低さが露呈するぞ!
今回はこんな感じで終わる。