いらっしゃいませ。
正月気分?
そんなもの、正月から押しかけてくるお客のおかげで台無しです・・・。
彼は過日、パソコンショップへ、不要になったパーツを中古で引き取ってもらうために足を運んだそうだ。
何を売りに行ったのかね。
「不要になったCPUを二つ。それとメモリーが一枚」
ほう。
「CPUは、一つがリテール品で、もう一つがバルクでむき出しの状態で売りに行った」
ふむ。
「リテール品のファン、箱つきのものは4500円で売れた。バルクのCPUはファン無しということで、3000円で売れた。512MBのメモリーはれっきとしたサムスン製にもかかわらず、引き取り額は0円だった。使わないものが7500円になったので、まあ良しとするかという感じで」
ふむふむ。
「途中、動作確認の時間を30分ほどとられたので、その間、店内をふらふらと商品を見て回っていたんだけど、ふとキーボードを扱っているコーナーで、少々お高めの値段が付いているキーボードが気になった」
・・・ふむ。
「最近のパソコンのキーボードって、押した(タイプした)感じが、“もふっ”とか、“ぺこっ”とか、“ふにゃ”って感じのものばかりだと思わないか」
ふうむ。
「なんだかゴムを押している感じというか・・・。ファミコンのA・Bボタンでも、もっと押し心地が良いわいと思うような中国製の安いキーボードばかりでうんざりしてしまうことが多い!」
・・・ふむ。
「その分値段はかなり安くて、2000円から3000円くらいのものがほとんどではないかと思う」
そんなもんかな?
「しかし、目についたキーボードのシリーズは最も安いもので6980円と、最近のこの手の商品の価格の倍近い価格設定」
高い、の、かな。
「海外で作られる安いものではなく、どうやら国産らしい」
ほう。
「ためしに商品を触ってみた・・・」
ふむ・・・。
「押し心地が違う!“カシャッ、カッシャッ”とメカニカルに確かにタイピングしている感じ!」
ほう。
「学生時代にNECのPC-9801で卒論を書いたりしていたんだけど、まさに当時のNECのキーボードのような感じ!」
ほほう。
「NECは8801、9801と、キーボードのタイピングの感じがとっても良かった。ナンバリングが9821になったとたん、タイピングの感触がクソになってしまったという印象がある」
ほう。
「光栄のシミュレーションゲームで、登場人物のパラメーターを決めるのに、スペースバーを“カシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャ”と、キーが壊れるくらいに連打しまくったことが思い出される。あの感じのメカニカルな感触!瞬間にこのお高いキーボードに心を奪われてしまった!」
・・・ほう。
「結局、持ち込んだ中古商品の代金を受け取ったその足で、キーボード売り場に行き、6980円のキーボードを購入してしまった」
あらら。
「7500円受け取って、6980円支払って、しかも電車代とかを考えると全く赤字になってしまっていることは言うまでもないが、そんなことは気に掛けないくらいこの商品に心奪われた」
なるほど・・。
「とりあえず箱」
普通だな。
「FILCOというブランドのZEROというシリーズらしい」
ふむ。
「箱裏」
どうやら国産で、ダイヤテックという会社らしいな。
「開けてみました。じゃーん」
まあ、普通だな。シンプルで、飽きの来なさそうなデザインだな。
「ちょっと昔懐かしい感じですな」
ふむ。
「さっそくセッティングしてみる」
青色LEDかな。
「Windows7ですんなり認識。シンプルなデザインなので、もう何年もこのデスクにいるかのようにすぐに風景に溶け込んでしまった」
ふむ。
「実際にタイプしてみると、売り場に合った展示品よりも若干硬い感じがする。まあすぐになれるだろう」
ふむふむ。
「作りがしっかりしているらしく、タイプした時の剛性感がとてもいい。キーボードって、結構簡単に壊れるけど、これはしばらくは持ちそうだ」
なるほど。
「・・・難点は・・、」
え?
「タイピング音が非常に大きいことだ・・・!夜中に長文とかを書いていると、ちょっと騒音がうるさく感じられるかもしれない・・・」
なるほど・・・。
「まあ、総じて気持ちいいので、長文を書くには大変いい環境になったかと思います」
・・・そんな長文いつ書くんだ?
「・・・・・」
まあ良い。
衝動買いにもたまにはいいことがあるもんだな。
今回はこのあたりで終わる。