Cafe Ligia-exotica / 純喫茶 船虫

よしなしごとを。読書とか映画とか観劇と港の街の話しとか

高級工芸品的な・・・

 いらっしゃいませ。


 ご期待通り、水しか出てきませんよ。にやり。





 過日彼はいつものようにカフェでのコーヒー&読書を満喫して、帰宅しようと元町商店街をふらふらと駅へ向かって歩いていたらしい。
ずいぶんと余裕がある生活のようだな。





「・・・・余裕があるわけではなく、仕事がないんだ・・。地震の影響で、自宅待機になってるんだ・・・」




え?





「このまま長期化すると、まあするだろうけど、収益が無くなって、うちの職場、やばいね」





ええ!?





「喫茶店で優雅のお茶なんかしてるけど、リストラも倒産も、ふつうに“今そこにある危機”」





えええ・・・!



「まあ、自宅にいても変にへこんでしまうだけなので、ふらりと繁華街へ出たわけだ」





ふうむ。





「商店街にある、楽器屋さん、“ヤマハミュージック大阪 神戸店”の前を通りかかって、ふと、そこに展示してあった、グランド・ピアノに目が行った」






ほう。





「楽器屋さんに店先にピアノが展示してあるのはある意味当たり前なんだけれど、なぜだかそのピアノが気になってしまって、しばらく惹きつけられていた」






・・・ほう。







「なんだろう?塗りの感じなんだろうか?何に惹かれてなのかちょっと自分でも分からない・・・」






ほほう。





「ピアノのブランド、と言うかメーカーはこれであった」








・・・ベーゼンドルファー・・!





「どうやらヤマハも代理店やってるっぽいね、この店に展示してあるということは。ネットでちらっと見てみると、ベーゼンドルファー・ジャパンが3年ほど前にYAMAHAに事業譲渡を行ったらしい。やはり正規の輸入代理店になっているようだね。どうでも良いけど、“ベーゼンドルファー”って、なんか響きがガンプラっぽいよね」







・・・黙れガンプラヲタク。







ベーゼンドルファーの歴史を短くまとめたPOP」







ふむ。
細かくて読めない!






「・・・まあ、華麗な歴史がまとめられていたわけさ」






・・・適当な。







「メーカーが先に分かっていて惹きつけられたのではなく、なぜか惹きつけられ、気になってPOPを確認したんだ」







ふむ・・・。






「こういう有名ブランドの楽器や工芸品には、もしかしたら人を惹きつける何かがあるのかも知れないね・・・」






ふうむ・・・。





「全景」








・・・それほど大きなグランドピアノではないようだな・・・。






「セミ・コンサートモデルとか、何とか書いてあったかな・・・」






フルサイズ・モデルではないわけだな?







「・・・ただ、プライスタグには、1200万円以上の値段がついていたぜ・・」





高っ!





「楽器ってのは、基本的に高いもんなんだけどね。ピアノの世界ってのは特にそういうもんらしい・・・」






なるほど・・・?

まあ、自宅に置くようなもんじゃないし、コンサートホールにはそのくらいのもんがないとダメなんだろうなあ・・・。


目の保養になったか?なったな?しっかり拝んでおけ。


今回はこの辺りで終わる。