大阪・難波へ出たので、ついでながら久しぶりに『カツヤ』のカツカレーを食べに行ってきた
いらっしゃいませ。
一寸の虫にも五分の魂。一杯の水道水にもうま味たっぷり!
彼は過日に、壊れてしまったモニター・スピーカーを修理に出すために、久しぶりに大阪市中央区の難波近辺に足を伸ばしたらしい。その日の昼食の話なんかを今回は書きたいそうだ。
「スピーカーを持って、大阪のソニーサービスに行ってきました」
ふむ。
「以前は日本橋の電気屋街の近くにあったんだけどね。現在は大阪府立体育館の向かいになっています」
ほう。
「大阪府立体育館。相撲の大阪場所や、ボクシングの試合、プロレスの興行なんかで有名。二、三度プロレス見に行きましたね・・・」
ほほう。
「以前のバイト先がこの難波だったので、久しぶりにくると懐かしい感じがする街」
ふむ。
「で、せっかく久しぶりに難波に足を伸ばしたんだから、難波らしいものをランチに選ぼうと思って、その日のランチはカツカレーで有名な『カツヤ』へ久しぶりに行ってみることにしたんだ」
・・・ほう。
「ちょうど本来の目的地であるソニーサービスから歩いて数分の距離であるし。方角的にもそっち向きだったしで、まさに都合が良い」
ほほう。
「元祖カツカレーの店『カツヤ』にたどり着いたのは、ランチの時間もとっくに過ぎた午後三時過ぎであった」
遅いランチだ。
「正確には朝食なんだけどね」
あれ?
「いやあ、休みの日なんでゆっくりしてたら気がついたらお昼をまわってたんだよねえ・・・」
・・・寝過ぎたな・・・。
「まあ、朝食も昼食もかねて、すっかり忙しい時間帯を過ぎたお店にたどり着いた。まずはそのレトロ(?)な外観写真を」
・・・ずいぶんとパンチの効いた外観だな!
『元祖とんかつカレー カツヤ』
食べログに記事がありましたのでリンクを貼っておきます。
http://r.tabelog.com/osaka/A2702/A270202/27001330/
「・・・なんなんだろうね?元々文化住宅とかアパートとか、もしくは何かの倉庫とか、そんな建物であったものをお店にしたようだね。しかもかなり古い」
・・・まあ、ぼろぼろの赤いひさしテントがお店であることを物語ってはいるが・・・。
「これでも看板とか以前に比べたら新しいものが置いてある。以前はもっとアレな雰囲気を醸し出していた」
ふうむ。
この店も一見さんには躊躇われる外観であるな。
「・・・まあ、入ってみるとそれほど敷居の高いお店でないことが分かる。接客は普通だし。ただ、建物が建物だけに、店内の感じも不思議感覚いっぱい。特にお店の奥は、『ああ、やっぱり元は文化住宅だったのかも・・』と思わせる不思議な造り。興味がある人はトイレとか借りてみると、何となく“感じ”がつかめると思うよ・・・」
ほう・・・。
「この店に難波駅近辺から西に向かって歩いて、府立体育館の前を通って数分でたどり着くんだけど、近辺の街がちょっと不思議」
ふむ?
「なぜだかパチンコ機のメーカーの支店とかショールームとかがやたらと多い。なぜだろう?ちょっと周辺の成り立ちにも興味を覚えてしまう」
・・・ふむ。
話しを元に戻したまえ。
「店内に入ると、混雑した時間帯ではないので奥の『部屋』のテーブル席へ通された。混んでるとやはり一人の場合はカウンターの時もある。今回は空いていたので『部屋』の一つが貸し切り状態」
・・・『部屋』?
「なんだか小さな個室のような状態のところにテーブル席があるんだ。とりあえず壁に向かって一枚撮ってきたので載せてみるが、雰囲気が伝わるかどうか・・・。まあ、一度行ってみて体感してもらった方が良いかな・・」
まあ、狭い感じは伝わるかな?
「あんまり店内を撮影すると、一見さんとか素人さんとかに思われちゃうし」
玄人とか素人とか無いから。
「基本的なメニューは三つ。“A・ロースカツカレー”と、“B・上ロースカツカレー”と、“C・ヘレカツカレー”の三種」
・・・結構高いな!
「値段の差は純粋に肉の値段の差だそうで、カレーソースとかに違いはない」
・・・すると、高いのはやはり美味いという事か?
「まあ、確かにBとCは良い肉使っていると思います。ヘレとロースはお好みで」
ふむ。
「今回は“B”。『上ロースカツカレー(並盛)』をオーダー。因みに中盛りをオーダーするとお値段そのままでご飯がちょっとだけ増えて出てくる。男性は中盛りをオーダーすることが多いようだ」
ふむふむ。
「細かくて見えないであろうがメニューも撮ってきた。元々は洋食のお店だったとかで、その名残というわけではないだろうが、揚げ物のトッピング類が意外に充実している。頼んだこと無いけど興味のある方は頼んでみたらいいかもね」
・・・見えない!
「待つことしばし。“B”登場!写真どーん!」
・・・ほう。
「写真の通り、具材の姿はない。いわゆるカレーソースの類」
ふむ。
「まあ、カツの話しは置いておいて、この店の売りはこのカレーソースであるんだ!」
ほう。
「一年に一度、信州の“工場”で大量の肉や野菜やスパイスを煮込み、そのまま三年か寝かせる。それがカレーソースになるんだ。つまり、今まさに食べようとしているカレーは、少なくとも三年以上前に仕込まれたものであるというのだ。すごくない?」
へぇー。
「なので、一番安い“A”のロースカツカレ−を注文しても、カレー自体の味に遜色はなくて、十分堪能できるというわけ」
・・・・なんだ?お店の人にいくらか握らされたのか?
「おそらく二年ぶりくらいに食べる。食べると・・・、やはり美味い!」
ほう・・・。
「“カレーのうま味 = 辛さ”だと思っている人には残念ながら今一つに感じられるだろう。辛み自体はそれほど無いからだ」
ほほう・・。
「食べると、野菜や肉のうま味がしっかりある。丁寧に漉されているのだろう、舌触りはなめらかだ。味の感覚は・・・、ものすごく丁寧に仕込まれたウスターソースのコクと甘みを連想させるというと、逆に混乱させてしまうか?」
うーん・・・。
「・・・えーと、高い、ものすごく高級なウスターソースのコクを連想して下さいね・・・」
・・・。
「そして、そのソースにロースカツがとても合う。ロースって言ってもそんなにくどくないし、脂の感じはそのソースの味にすごく馴染みます」
ほう。
「まあ、確かに場所もわかりにくいし、値段も結構するしで、今すぐ行け!とは言いにくいですが、手間暇かかった味なので、食べても後悔しないと思いますよ」
なるほど・・・。
「あ、因みにお店では“元祖カツカレー”って言ってますが、どこのお店が元祖なのかは正直はっきりしてないと思います。まあ、元祖がどうとかと言うより、この店は“カツヤのカツカレー”という一つのジャンルだと思いますので、クソ細かいことは置いておきましょう」
どうやらおすすめの店であるようだね。
「ここは美味いです。お勧めです」
なるほど。
まあ、難波辺りに行くことがあれば、また寄ってみたまえよ。
今回はこの辺りで終わる。