Cafe Ligia-exotica / 純喫茶 船虫

よしなしごとを。読書とか映画とか観劇と港の街の話しとか

神戸市立御影公会堂へ行ってみた / 建物探訪的

 いらっしゃいませ。


 淀川の芦原をそよぐ風が・・・。





 彼は過日、神戸市東灘区・御影界隈にある、戦前に作られた建物、『神戸市立御影公会堂』へ行ってきたらしい。前回の記事で、その建物の地下にある“御影公会堂食堂”でランチを食べたということを記事にしたらしいが、今回はその建物の写真なんかを中心に記事にしたいらしい。






「神戸市の東灘区から西宮市までは、日本酒の酒蔵が沢山並んでいるところで、日本有数の酒所なんだけれども、この御影公会堂も、白鶴酒造からの多額の寄付で建設されたとか」






ほう。

wikipediaに記事がありましたので、リンクを貼っておきます。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BE%A1%E5%BD%B1%E5%85%AC%E4%BC%9A%E5%A0%82







「神戸の東側にはこうした酒造メーカーからの融資なんかで出来たものが多いらしくて、例えば現在の私立の難関校である灘高校とか、甲南高校(大学)なんかも、元々酒造メーカーの御曹司が通うために造られた学校なんだとか」







ほほう。







「現在では、東大進学率ナンバー1の灘高校であるが、出来た当時は県立神戸高校(当時は一中と言っていた)に落第した生徒を受け入れる学校であったらしい」






へえ・・・。







「まあ、その辺りの話もwikipediaに載っているので、それぞれの高校の名前で検索してもらえれば面白い内容を見ることが出来ると思う。ともかく、当時の大手の酒造メーカーはそれほどの財産を持ち、且つ地元の発展に大いに尽力していたようだ」







なるほど・・・。






「因みに、この辺りに酒造メーカーがたくさんあるのは、日本酒を造るのに適した水が湧いているからなんだとか。主に西宮で採取されるその水は、“西宮の水”ということで、『宮水』と呼ばれている」







有名な話だな。







「さて、今回訪れた御影公会堂だが、1933年(昭和8年)に完成している。太平洋戦争中、御影近辺も大空襲に遭い、ほとんどが焼け野原と化してしまったが、この建物だけが奇跡的に残ったらしい」







ほほう。






「焼け野原の中で、1つだけ残ったこの建物は、映画『火垂るの墓』で主人公の親子の待ち合わせ場所として登場している。焼け野原の中の、モダン建築・・・。ただ、実際は焼け残ったのは外観だけで、中はほとんど焼けてしまいがらんどうになっていたんだそうな」






へえ。






「それでも戦後すぐに改修されたままの状態の内部を、平成の現代にそのまま見ることが出来る面白い建物なわけだ」






・・・なるほど。





「独特な建物の雰囲気は、映画のロケなんかでも使われることが多いらしく、最近では綾瀬はるか主演の映画、『僕の彼女はサイボーグ』でロケに使われていたのが記憶に新しい。現場を見てから映画を観ると良いかも知れないね」







なるほど。







「さて、前回の記事で、地下の食堂で食事をしたわけなんだけど、そのまま建物内の階段を上がって正面の入り口まで上がってみることにした」






ふむ。







「ちょっと急な階段。上がろうとすると、一段一段の高さが微妙に高い。最近流行りの“人に優しい建物”ではない。階段の上に鶴のオブジェが見える」





ふむ。






「こんな鶴の像」






ちょっと不思議な感じ。






「一階に上がってきた。ロビーを眺めてみる。メインホールで、某高校のPTAの会合が行われていたので、映り込まないように気をつけての撮影」







明らかな不審者だからな。






「二階に向かって階段を上がってみる。用もないのに建物の写真を撮りながら進む様は、確かに挙動不審な感じがする」






・・・自覚はあるのか。






「二階にたどり着くまでのちょっと不思議な感じの踊り場。なんだか古い小学校のようで、ちょっと懐かしい感じがする。階段は三階に続いている。建物の造りが不思議なので、厳密な二階・三階という感じではないが」







・・・ふむ。






「三階とおぼしきところから、二階とおぼしきところを撮影」






本当に古い小学校の階段といった感じだな。







「二階までは薄暗かったが、三階は明るい。天井が吹き抜けており、明かり取りの天窓になっている」






明るいな。






「無断で申し訳ないが、三階に扉が開いている部屋があったので、ちらっと撮影させてもらった。給湯室だろうか?内部は大きく窓をとってあり、外光がたくさん入って階段や廊下の薄暗さと全く違う印象を受ける」







ふむ。
さすがは不審者。






「ちょっと男子トイレも覗いてきた。もちろん誰も居ないことを確認した上でですよ」






それはそうだ。








「トイレの明かり取りの窓。円形の意匠が良い感じ」







なかなかモダン、かな。







「あまりに長居すると、それこそ不審者として通報されかねないので、早々に建物を出ることにした。トイレまで撮影しているしね。建物を出て、西側の壁を撮影。外壁の汚れや傷み具合に年月を感じる。上の円い窓は、もしかしたら先ほど撮影していたトイレの窓?」







・・・ほう。







「少し建物から離れて撮影してみた。屋上部分の段々になっている状態から、内部の不思議な構造の理由が分かる?・・・北側はホールの天井になるから、ちょっと違うか・・・?」







違うだろう。。






「さらに離れて建物の南西から撮影。公会堂のすぐ西を流れている石屋川を、西に橋を渡ってから撮影した。建物の南西角上部が円形になっている」







ふむ。







「国道二号線から、この“御影公会堂”の看板を見ることが出来る。昔はこの公会堂で、結婚披露宴を上げる方が沢山居たらしいが(費用が安かったらしい)、各地に結婚式場も増え、ホテルなどで式を挙げるというのも多くなり、披露宴会場としてはあまり名前を聞かない存在になっている」










へえ・・・。








「建物を南側から撮影。正面になる。昔は1000人規模のホール(本当にそんなに収容出来るのか?)として色々なイベントに利用されてきたらしい。現在の神戸市では、大規模イベントとなると、神戸文化ホールや、神戸国際会館などになるだろう。それでも、見に行った日には某高校のPTAの会合の会場になっていたわけで。まだまだ地域の集会所としては現役の存在」









ふむ。








「建物南側の全景を撮影しようと試みる。意外に古めかしく感じない」







・・・そうだなあ。







「国道二号線を南に渡って撮影。阪神石屋川の駅からこの建物を目指してくると、こんな感じに見えるわけだ」







なるほど。








「因みに、公会堂のすぐ西を流れている石屋川は、神戸市・灘区と東灘区の境界になっている。なので川を西に渡ると灘区、川の東、御影公会堂は東灘区になる」








まあ、それはどうでも良いトピックであったな。写真も下らないし。







「耐震だとか老朽化だとか色々あるだろうけど、面白い建物なので、神戸市の役所の方は出来るだけこのままのかたちで残す努力をしてもらいたいと思います・・・」






なるほどねえ・・・。


少々尻切れトンボであるが、今回はこのままで終わる。興味を持たれた方は、一度wikipediaを見てもらいたいということで。