Cafe Ligia-exotica / 純喫茶 船虫

よしなしごとを。読書とか映画とか観劇と港の街の話しとか

宣伝王に、俺はなる! P3 〜 劇団とり鉄人プロデュース公演 ことりてつじん 第4回公演 『名もなき探偵に告ぐ』 〜 

さて、今回もまずは宣伝である。


劇団とり鉄人プロデュース公演 

ことりてつじん 第4回公演

長谷川具子一人芝居

『名もなき探偵に告ぐ』


作・演出 小畑 悠
舞台監督 伊達 真吾
照明 清水 恭子
音響 斎藤 真希・大高 亜由美
制作 宮崎 尚美

◎日時
2011年12月10日(土) 19時/11日(日) 12時

◎会場
神戸三宮・イカロスの森
http://ikaros.sakura.ne.jp

◎前売り 2000円 当日 2500円
(客席数に限られております、当日券は発行出来ない可能性があります。お早めにご予約下さい)


問合せは・チケット予約は
toritetsujin@yahoo.co.jp
まで
http://www.geocities.jp./toritetsujin/




 以前に記事で、二回ほど主演女優の長谷川具子(はせがわ ともこ)嬢について触れた。なので今回はこの劇団『とり鉄人』の頭脳、作・演出の小畑 悠(こばた ゆう)について触れたい。女優の長谷川具子が劇団の身体・眼・そして心臓であるとするなら、小畑悠は脳であり、神経であり、感性なのだ。



 彼はとても不思議だ。

 稽古を重ねている芝居。徐々にピースが、ブロックがはまっていく。少しずつ形になっていく。ブロックは積み重なり、立体へと姿を変えていく。

 彼は稽古の途中でそのブロックの上に、球体のブロックを置いてみようとする。立方体でも、三角錐でもなく、あえて積みにくい球体を載せてみようとする。

 もちろん球体なのでそう簡単に積み上がるはずもないし、積み上げようとしている本人ですら、積み上がるか積み上がらないのか分からない。それでも彼は積んでみようとする。

 それはやはり表現者としての性という物なのかも知れない。

 仮にその球体を組み込むことが出来たとしても、それはものすごくいびつな形かも知れないし、逆にいびつではあるけれども人の眼を惹きつける構造物になっているかも知れない。そしてもちろん積むことが出来ないかも知れない・・・。それでも、積んでみる。一度、二度・・・。


 そして組み上がった構造物にスタッフ達が色を塗っていく。それは強固な城壁かも知れないし、ガウディの建築物のような物かも知れないし、砂の城かも知れない。果たして、彼が組み上げた物は、観る物に何に見えるだろうか。何色の、何?

 それでもきっと、最終的には彼が思い描いた、不思議な立体物になっているに違いない。

 自分が着けた色は、果たして彼が思っていたような色であったろうか?

 彼が積んでいた球体の何かは、崩壊せずに残っていたろうか?観客達にそれは見えただろうか?


 今回も彼は、組み上げられたパーツの上に、不安定な球体のパーツを載せたりはずしたり、くらくらとバランスをとりながら試行錯誤しているはずである。


 出来上がったその立体を是非観に行ってみて欲しい。