ガンスリンガー・ガール/相田裕 15巻
物語は閉じた。
スタートした時点では、「少女」+「サイボーグ」+「ミリタリー」という感じで、キャラクタを前面に押し出したエンタメマンガであった。
それが、「サイボーグ化と薬物で短命」な少女「兵士」達とその「相棒」達の群雄物語的なものになり。
やがてその「相棒」達(劇中ではフラテッロ)のなかでも、家族を極右勢力のテロにより殺されたクローチェ兄弟の復讐劇を中軸に進むようになり・・・。
そして、今回の最終巻でクローチェ兄弟の復讐は幕を閉じ、物語自身も幕を下ろしていく。多くの犠牲を経て・・・。
作者は兵士としての役目を既に退いている(退かざるを得なかった)少女にこの巻では大きな光を当てる。やがてこの少女も死んでいく運命にあるのだが・・・。
それぞれの少女達の物語は静かに幕を閉じていき・・・。
最終幕はクローチェ兄弟の復讐劇からおそらくは10年後、そしてさらにその10年後、読者は「成長した姿」の少女の姿を見る。成長しないはずの少女の、成長した姿。
生まれ変わり。
良い意味での。
そこへ落とすか。
なるほど。
好き嫌いはあると思うけれど、この幕引きはアリだし、作品も非常に良かった。
お薦めできる。ネットカフェとかで1巻から15巻まで一気読みして下さい。
全巻揃えても後悔しないと思いますよ。