実家からイカナゴの佃煮が届いた。
イカナゴの大きくなったものを佃煮にしているものは特に『釘煮(くぎに)』といわれる。
醤油で炊きあげたその姿がまさに五寸釘か何かに見えるのだろう。
個人的には大きな『釘煮』より、小さめな状態の佃煮の方が好みだ。
春になると、明石や神戸ではどの家でもこの佃煮を作り、遠くの親戚に送ったりする。
どこの台所からも、佃煮を炊きあげる醤油の匂いが漂ってくる。
もっと個人的な好みだけれど、小ぶりのイカナゴを釜揚げにしたものをアツアツごはんの上にどっさり載せて、醤油を回しかけてガツガツ搔きこむのが一番好みの食べ方。
今回は佃煮。
ごはんにのせて食べる。
山椒が効いた、瀬戸内の春の味。