Cafe Ligia-exotica / 純喫茶 船虫

よしなしごとを。読書とか映画とか観劇と港の街の話しとか

カレー作った!

 なんだかどんなテンションで記事を作って良いのか分からない感じだが、とにかくカレーを作ったそして写真を幾つか撮った。無理矢理記事に仕立てるとしよう。作っている最中になんだか忘れ物がたくさん出てきたし・・・。




 ともかく、最初の関門の写真。タマネギを切る。


 こいつらは断末魔に催涙ガスを発生させる!これがカレーを作ろうという気持ちを最初に削いでくれるんだよなあ・・・。



 経験上、タマネギは大量投入する方が圧倒的に美味しいカレーが出来る事を知ってはいるが、なにぶんにも鍋も小さい。投入できる量も必然的に限られてくるわけで・・・。

 今回はLサイズタマネギを3個投入予定。ひたすら切る。



 わっせ、わっせ・・・。





 どうか。


 ボウルにみっしり。




 次はこいつだ。


 ニンジンを切る。乱切り。

 一回切ったら45度回転させて切る。乱切りの基本。

 大きさも揃えて。今回は少し小さめに切る。


 まあ、ごろごろニンジンが好きな人は大きめに切って面取りとかすれば・・・。


 あ、今回は“皮”は剥かない(厳密にはアレは“皮”ではないし)。栄養価なんかを考えてみたり。剥く手間はそれほどでもないんだけどね・・・。まあ、これも後に口に残ったりするのが気になる人は剥いても良いでしょうね。



 ざっく、ざっく・・・。



 ニンジン(大きめ)3本。こんもり。




 あ、因みにジャガイモは入れません。日持ちを考えたりとか。あと、ざらつきや粘りもイマイチ。





 次は肉登場。今回は鶏肉。だが・・・。



 見た目ちょっと謎肉。

 これは鶏の“せせり”。焼き鳥屋さんでメニューに“ネック”ってのが合ったらこれだ。鶏の首の肉。


 店によっては捨てちゃうような部位である。まず食べるところが少ない。その上軟骨やすじが多く、なかなか処理が面倒くさい。美味いけど。肉軟らかいし。三國志的に言うと、まさに“鶏肋(けいろく)”的な部位。

*“鶏肋”の逸話はネットで探してね。

 まあ、とにかく安いので、大量に購入できるわけだ。



 因みに今回作るカレーの量は、“鍋にいっぱい”。

 良く分からないけど、おおむね8皿分以上・10皿分未満といったところかな?貧乏人は作り置きで困窮をしのぐのだ・・・。




 肉の処理が途中で面倒になってくる。どうしても細かい軟骨が出てくるのだが・・・、煮込めば何とかなるか?



 なんだか面倒くさくなって、とにかく一口大にカット。500グラムくらいかな?とにかく次の行程へ。




 鍋登場。


 まず、鍋に油を入れて、弱火にして、油が温まる前にチューブ入りのニンニクと生姜を大量に投入。弱火でゆっくり熱していく。





 ゆっくり炒める。何せおろし状態なので、急激に加熱するとすごい勢いではねまくるし。何より焦げやすい。ゆっくり熱して油に香りを移して・・・。






 香りがしっかり立ってきたところで、鶏肉を投入するよ!



 ジューッ!


 鍋の底で焼かれる謎肉。あまり鍋を揺すったりせず、急いでひっくり返したりもしない。表面に火をしっかり入れて旨味の流出を少しでも減らす。・・・でもまあ、なんだかんだ言ってもこういう料理に安い肉を使うというのは、やはり出汁取り的なニュアンスが大きくなってしまうんですけどね・・・。






 いらちなので、我慢できずにひっくり返してみた・・・。まあ、これだけ壁が出来ていれば大丈夫でしょう。しかし、みるみるうちに肉が縮んでいくのはちょっと悲しい感じ・・・。



 閑話休題

 子供の頃、カレーの肉をあまりに兄と取り合ったために、一時期カレーの肉には豚ミンチが採用されておりました。そんな中流ちょい下家庭で育ちました・・・。



 “そんな子供の頃の苦い思い出より、肉に下味して無いことを思い出した方が良いんじゃないか?”という心のどこかの声に現実に引き戻されて、とりあえずあたふたしながら肉に塩・コショウをしてみたり・・・。うーん、遅かったな・・・。




 肉の次は、火の通りが遅いあいつを先に鍋に投入!


 ごろごろ。



 ニンジン投入。

 油をよく回すように。


 炒めて、炒めて、炒めまくる・・・!







 ・・・ようやく奴らは沈黙した・・・。悲鳴すら聞こえてこねぇぜ・・・。フッ・・・。




 次もなかなか骨がありそうだな・・・!持久戦ということか?!・・・タマネギ投入!



 ここは手が抜けない。

 2分くらい経過。タマネギ全体に油がまわっているのが分かるだろうか?



 8分くらい経過。・・・奴らはまだ音を上げない・・・!




 12分くらい経過。・・・ようやく奴らは沈黙した・・・。

 ・・・勝ったのか・・・?

 なんだか『宇宙の戦士』のラストのほうのやたら苦しい戦いのような物を思い出しながら・・・。あれ?なんか別の小説混ざってるか?





 さらに炒めるのだが、ここで!

 コリアンダー



 大量投入!





 さらに!




 クミン



 大量投入!




 一気にカレーっぽい香りが台所に広がる。




 さらにその他香辛料。


 それぞれしっかり投入。

 セージは肉料理にはぴったり。今回はチキンなので控えめに。

 カイエンペパーは辛さの調節に。

 ナツメグも肉料理には欠かせない。

 オールスパイスナツメグ風の香りだけど、とても複雑な香りのする香辛料。これも肉料理には良い感じ。


 ナツメグオールスパイスは、メンチカツやコロッケの具なんかを作る時にも良いね。あとビーフシチューとかにも良い。





 スパイスは炒めると香りが飛ぶという人がいるけれど、油と馴染ませないと、どうも“生っぽい”感じが口の中に残るのでやはり炒めた方が良い感じ・・・。それに今回の場合、後でもう少しだけ香辛料足すことになるし・・・。


 香辛料の香りが立つまでもう少し炒める。



 ・・・あれ?S&Bのカレー粉がない!きらしている!買い忘れだ!なんということだ・・・。ラインハルトでも戦闘をやめて撤退を余儀なくされるくらいのダメージ・・・。キルヒアイスが生きていればこんな事にはならなかったかも知れない・・・。





 ・・・炒め終わったところで、水投入!・・・む?既に一時間以上経過している!



 だぱだぱ・・・




 さて、調味料を投入しよう!


 近所の業務スーパーで買ってきた業務用のがらスープ!



 料理酒!ワインなんて気の利いた物は常備していない!それより手ぶれひどすぎ!



 醤油!入れすぎに注意!風味が強すぎて別物になってしまう!



 ケチャップ!大量投入!!



 ウスターソース!大量投入!そもそもウスターソース自体が野菜や果物、香辛料から出来ているわけで。カレーとの親和性はすさまじい物がある!


 残念ながらバラソースではない。




 とんかつソース!旨味は増すが、入れすぎると甘みが強くなりすぎる。


 シンクが汚い・・・。




 焼き肉のたれ!今回はリンゴの国の国民がこぞって使用するフルーティーなたれ、“スタミナ源 たれ”を使用(通称“源タレ”)。因みにカレーに焼き肉のたれを使用するのは九州某県では極めてメジャーな技。特に今回使用する“源タレ”は、リンゴの国らしく、リンゴ果汁やニンニクなどがしっかりブレンドされており、さらに塩辛さもマイルドという、まさにカレーの旨味増しには絶妙なアイテム。これも大量に投入!


 因みにamazonとかで普通に通販しているので、遠方の方でもお試しできますよ。“塩だれ”のほうは、そのまま塩焼きそばの味付けとかに使ってもうまい。






 ・・・あれ?もしかして、トマト缶入れないで水を投入してしまった?また忘れ物だ!・・・この状態でトマト缶入れたら、鍋からあふれるかも・・・。あああ・・・。



 入れるけど。

 トマト缶は旨味を増すね、確実に!





 煮込み開始!

 まずはしっかり強火にして灰汁を取ってやりたいところだけれど、鍋の中がたぷたぷで沸騰させたれ吹きこぼれそうな状態。中火で少し様子を見よう。

 すでニンジンの灰汁が浮いてきている。




 浮いてきた灰汁をとる。一緒に脂なんかもとるけど、脂をとりすぎると旨味も減る。痛し痒し。





 さらに灰汁を取りながら。だいぶん灰汁も少なくなってきた。






 ・・・さて、後はお鍋にに任せよう。ふたをして弱火に。


 くつくつ。







 ・・・煮込んでいる間にレンタル中のDVDでも観よう。




おおきく振りかぶって



 ・・・オープニングのBase Ball Bearの曲を聴く度に思うんだけど、小出君はボーカルが上達しないねえ・・・。まあ、それよりもBase Ball Bearといえば、ベースの関根史織嬢である。映画『リンダ リンダ リンダ』を観たときに、とてもかわいらしい子だなあとおもっていたら、メジャーデビュー前のBase Ball Bearのベースの子であった。この時はペ・デュナを目当てで観に行ったんだけど、関根嬢も大変よかった!・・・ああ、そういえば、いつの間にか結婚してたっけ。ついでに言うなら、主人公役の香椎由宇嬢はどう見ても女子高生に見えなくて厳しかった。年齢的な問題より、香椎嬢の雰囲気の問題なのであるが。



 西浦高校野球部は、桐青高校に勝てるのか・・・。





 主人公の三橋君。






 裏主人公の田島君と花井君。








 ・・・カレーだ。



 くつくつ。



 灰汁のない、きれいなカレー。さらに煮込む。





 くつくつ。



 DVDを見終わったところで区切りを付けた。鍋の右下で浮かんでいるのはこく出しのバター。入れすぎるとくどくなる。






 カレールー(部隊後方で待機)  「フッ・・・やっと俺の出番か」


 ごくごく普通のカレールーも、厨二な台詞をつけることで大塚明夫氏ばりのすごいカレールーのように見えるわけである。

 最近はこの『こくまろ・スペシャル』を使うことが多い。スパイスの小袋が付いており、仕上げに入れるとなかなか効果的。






 というわけで、カレールー投入。いかにもカレーらしい良い匂いが広がるが、写真で見ると全然美味しそうに見えない。不思議不思議。




 この時点で5時間近くが経過しているわけであるが・・・。ここで火を止めて、もう一度お鍋に美味しくしてもらう!



 軍曹 「煮込み料理はどういう状態の時に味がしみこんでいくか分かるか?!」


 新兵 「分かりません、サー!」


 軍曹 「いいか!その小汚ねえ、何の役にもたたねえ耳の穴かっぽじってよく聞け!煮込み料理ってのは煮込んでいる状態で味が染みこんでいくわけじゃ無い!具材の温度がゆっくり下がっていくときに内部の水分と外の旨味を入れ替えるんだ!つまり、火を止めて、一度冷ましてしまわないと味は染みこまん!分かったか?このヒヨコ野郎ども!」


 新兵 「イエス!サー!」





 ・・・というわけでですね、先ほど温め直して食べてみたんですけどね。


 おいしい。確かに美味しい。



 しかし、  



 味が薄い!

 圧倒的に味が薄い!




 味が濃いめの調味料を入れているので、塩分などは控えめで作っていたわけなんだけど・・・。




 軍曹 「・・・貴様!火を止めた時点で一度でも味見をしたか?!」


 新兵 「・・・ノー、サー!」


 軍曹 「お前らはチキンにも馴れないヒヨコ野郎だ!!良いか!!二度と同じ間違いをするんじゃねえぞ!!これが戦場だったら、お前らの行動は確実に部隊を全滅に追いやる行動だ!お前らのクソみたいな脳みそが打ち抜かれるのはどうって事はない!!だが、今回の行動は、確実に作戦の失敗に通じる!!それがどれだけ多大な犠牲を払うことになるかお前らは分かっているのか?!」


 新兵 「・・・イエス、サー!」


 軍曹 「良いか、もう一度言う。頭にたたき込むんだ!味見をしろ!そして、味が薄ければ塩・コショウで味を調えろ!!分かったか!!」


 新兵 「イエス!!サー!!」


 軍曹 「声が小さい!!!」


 新兵 「イエス!!!サー!!!」


 軍曹 「もう一回!!」

 ・・・・





 味付けの塩・コショウ、してなかった。