いらっしゃいませ。
硬すぎる水はのどごしが悪いですよね。やはり、のどごし重視の軟水です。
過日彼は、桜庭一樹氏の小説、『GOSICKsⅢ−ゴシックエス・秋の花の思い出−』を読了したらしい。今回はそれについての感想とかをさらりさらりと書いてみたいそうだ。
この『GOSICK』シリーズも、もう9冊も読んでいるな。
「まあ、特に名作というわけではないですけどね。言い方は悪いけれど、ちょっと惰性で読んでいるような感じ」
確かに言い方悪い。
「あ、でも、大きなストーリーの先が気になるのは事実。謎が小出し小出しにされるので、どんな展開になるのかは確かに気になりますね」
ほう。
「今回読んだのは、本編の物語同士を繋ぐ短編連作。本編は主人公二人が学園の外に出て活躍することが多いが、短編シリーズは、学園内の小さな事件を解決していく物が多いようだな」
ふむ。
「今回の『GOSICKsⅢ』は、“花”にまつわる物語が5つ収録されている。白い薔薇、紫のチューリップ、黒いマンドラゴラ(花?)、黄のエーデルワイス、そして花びらの物語・・・」
・・・では短編集ではあるが、ちょっと内容に触れてみるかね。
「“ベルゼブブの頭蓋”に囚われていたヴィクトリカを助け出し、帰郷のために乗ったオールドマスカレード号の殺人事件を解決し、やっとの思いで聖マルグリット学園に帰ってくることが出来たヴィクトリカと久城一弥。
囚われの身であった疲れからか、ヴィクトリカは微熱を出して寝込んでしまう。そのために出歩けず、退屈をもてあましているヴィクトリカに久城は図書館で見かけた短い小説を読んで聞かせることにした。花にまつわる物語で、お見舞いに、それにちなんだ花を一緒に持ってヴィクトリカの住む特別寮へ向かう久城であった・・・」
なんだか良く分からない感じだな。
「何せ連作短編なので、内容にはなかなか触れづらい」
ふむ・・・。
「とにかく可愛らしいお話が並んでおります。たいへん分かりやすい」
ほう。
「直木賞を獲った桜庭氏のもう一つの顔であるラノベ作家としての作品」
ふむ。
「ライトノベルから、一般文芸に転じてその魅力を開花させたわけだけど、この『GOSICK』シリーズは書き続けているわけだ。ただ、どうやらこのシリーズも短編の『GOSICKsⅣ』、本編の『GOSICK』のⅦ、それにⅧで完結することになっているらしい。2011年内に完結する予定なのだそうだ」
ほう。
「今回の短編では、極めて平和なぽんよりとした物語が綴られているけれど、時代は第二次世界大戦にさしかかろうとしている。主人公達の平和なひとときは長くは続かないようだ。この後エンディング(完結)に向かって物語がどんどんと動く事だろう」
ふむ。
「作者はこの登場人物達はきっと好きなんだと思う。特に主人公の二人がたいへん可愛らしく描かれている。どんな形で二人の結びつきを締めくくるのかはなかなか興味のひかれるところ」
ほう。
「とりあえず今作だけを読んでみても今ひとつ流れが把握出来ないと思うので、興味を持った方は『GOSICK』の第1巻から読んでみることをお勧めする。基本ライトノベルなので、それほど苦労することなく読了出来ると思う。まあ、逆に一般文芸の本を読まれる方や、桜庭氏の『私の男』なんかを読んで氏の作品に興味を持った方などには少々物足りない無いようであると思うが」
ふむ。
「あと、アニメ版が放送を開始されているので、それで興味を持った方には良いと思うね。原作を読んでみるのも良いと思う」
ふむふむ。
「まあ、シリーズ物の途中ということで、ちょっと感想を書きにくい感じであるので、今回はこの辺りで」
ふむ。
まあ、可愛らしいキャラクター達に興味を持った方にはお勧めということで。
今回はこの辺りで終わる。