Cafe Ligia-exotica / 純喫茶 船虫

よしなしごとを。読書とか映画とか観劇と港の街の話しとか

観劇日記 兵庫県立ピッコロ劇団 第39回公演 ピッコロシアタープロデュース 『天保12年のシェイクスピア』 を観てきた

 いらっしゃいませ。


 暖房を入れたり切ったり、セーターを着たり脱いだり・・・。なかなかはっきりしない気温の変化・・・。





 過日彼は、兵庫県立芸術文化センター中ホールに、兵庫県立ピッコロ劇団第39回公演・ピッコロシアタープロデュース『天保12年のシェイクスピア』を観に行ったらしい。今回はそれについての感想とか何とかをちろりちろりと書いてみたいそうだ。





兵庫県立ピッコロ劇団第39回公演・ピッコロシアタープロデュース
『天保12年のシェイクスピア

作/井上ひさし

演出/松本祐子

於:兵庫県立芸術文化センター阪急中ホール



出演

浅野彰一(あさの@しょーいち堂)/東龍美(劇団そとばこまち)/今井佐知子(ピッコロ劇団)/今仲ひろし(ピッコロ劇団)/榎園実穂/岡田力(ピッコロ劇団)/樫村千晶(ピッコロ劇団)/亀井妙子(ピッコロ劇団)/加門功/木全晶子(ピッコロ劇団)/木村保(ピッコロ劇団)/隈本晃俊(未来探偵社)/小安展子(ピッコロ劇団)/近藤慶一(演劇集団ザ・ブロードキャストショウ)/近藤礼崇(劇団ひまわり)/鈴木英之(劇団ひまわり)/鈴村貴彦(南河内万歳一座)/角朝子(ピッコロ劇団)/曽木亜古弥/孫高宏(ピッコロ劇団)/竹田桃子(売込隊ビーム)/橘義(ピッコロ劇団)/田中よし子(ピッコロ劇団)/道幸千紗(ピッコロ劇団)/中川浩三(Zsystem)/中川義文(ピッコロ劇団)/野秋裕香(ピッコロ劇団)/濱粼大介(ピッコロ劇団)/原竹志(ピッコロ劇団)/平井久美子(ピッコロ劇団)/広瀬綾子(ピッコロ劇団)/穗積恭平(ピッコロ劇団)/堀江勇気(尼崎ロマンポルノ)/増井友紀子/望月森央/森万紀(ピッコロ劇団)/森好文(ピッコロ劇団)/やたりょうた(Zsystem)/吉江麻樹(ピッコロ劇団)/吉村祐樹(ピッコロ劇団)





すごい人数の出演者だな。






「40人いるそうです・・・。書くのが面倒になって、オフィシャルページの出演者のところをそのままコピペしました・・・」





ふむ。






「これにさらに生演奏のミュージシャン4人が加わって、舞台上はかなりな迫力でございました」





そういえば、蜷川演出で、近年話題になっていたな。






「台本自体は井上ひさし氏の初期作品になるそうだ。初演は1974年だとか」






へえ・・・。

で、どうであったかね、ざっくりと。






「まず、感想としては長い作品でした。そこそこ台本カットしていると思うんだけれど、それでも3時間半近くに及ぶ大作でした。でも、それほど疲労感はありません。カットせずに上演すると、4時間物の超大作らしいんですけど、それでも問題なく観ていられたと思いますね。元の台本がしっかりしているというのは、それだけですごいことなんだなあ・・・」






ほほう・・・。






「舞台は天保年間の下総の国の宿場町・清滝。やくざ同士の抗争を下敷きに、シェイクスピア作品の名台詞・名場面をちりばめて何とも不思議な任侠音楽劇になっている。最初の舞台となるやくざの家の家族構成とかが『リア王』的であったり、宿場町で成り上がろうとする男が『リチャード三世』的であったり、悲恋に泣く恋人同士が『ロミオとジュリエット』的であったり・・・。シェイクスピアの色々な物語のおいしいところを微妙に組み合わせて、江戸時代の任侠物に組み上げている」





ほう。





「因みに今回は知人・AH嬢の誘いを受けて観劇に行ったのだが、あまりに沢山の出演者だったので、どこにAH嬢がいたのか今ひとつ分からないまま終わってしまった。他にも知り合いが何人か出ていたのだが、認識出来たのはTH君だけであった。ちょっと申し訳ない・・・」





どうかね。
内容とかに触れてみるかね。






「三時間半の大作、しかもモザイクのように絡み合った物語。あらすじ書くのも一苦労だ!オフィシャルのページをコピペするってのもアリかも知れないけど、ちょっと卑怯な気もするし・・・」





ほう・・・。





「なのでオフィシャルのページのリンクを貼っておきます。そっちを見てください」

http://hyogo-arts.or.jp/piccolo/gekidan/tenpo.htm






一番手を抜いた方法で対応とは!!!





「あと、あらすじに付け加えるとするなら、登場人物の行動原理が基本的に性欲という分かりやすく、かつ、お子様に見せるのがちょっとはばかられる感じの作品」







ほう。





「男は宿場町で成り上がり、金と女を手に入れるために策謀を練り、女も金と権力のために自らの色気で男を籠絡していく・・・。そして、顔役や代官の下には、名も知れぬ水呑百姓達が息を潜めながら生きていっている・・・」






ふむ・・・。






「とにかく、圧倒的なテキストの量、そして歌い、踊り、殺陣、早替え、それを三時間半みっちり。役者さんにもスタッフさんにも、本当に頭が下がります。すごい体力と集中力を必要としますよ、この芝居」





ほう。





「役者の台詞も多いけれど、音響や照明のきっかけも膨大な量。場面転換も多い。ワイヤレスマイクも多数。これは大変だ」





ほほう。






「それらが全て破綻無く成立。大変良い舞台でした」





おお、褒めている。





「感覚として、意外に“さらっとした”感じでしたね。もっと“どっしりした”ものを想像していたんですけどね。まあ、そのお陰で長い時間観ていても疲れなかったのかなとも思います」





ふむ。






「たまにはこんな大作を観るのも良いですね」





なるほど。
今回、感想的な物が少ないんじゃないかね?







「舞台的にちゃんと成立していたので、突っつくところが少ないのかも知れませんね。それほどちゃんとしてました。そして面白かったですよ」






なるほどねえ。

良かったじゃないか。


今回はこの辺りで終わる。

また何かおもしろいものがあったら紹介するのだぞ。