彼が残り少ない休養日を利用して映画を観に行ってきたらしい。
何か。
「石川寛監督の作品、『ペタル ダンス』を観に行ってきた」
ほほう。
「関東地方では4月に公開されていたみたいだけれど、さすがはリンゴの国。見事に二ヶ月遅れてくる」
まあ、全国一斉ロードショーを敢行するような大作でもないし。
「同じく宮粼あおいちゃんが出演している『舟を編む』もやはり二ヶ月遅れで同じ期間中に上映している。まあ、こちらは原作を読んでいるし、主人公のまじめ君のイメージがどうも松田龍平君に脳内で繋がらないのでちょっとパスしておく」
・・・。
「やはり本州の外れというのはこういった事では不利ですなあ」
まあそうだな。
「蛇足ではあるんだけど、『攻殻機動隊 ARISE』の上映館を調べてみたんだけど」
ふむ。
「東北での上映館がゼロであった。まあ、たかだか連続アニメの第1話なんで、後々どこかでレンタルとかすれば良いだけの話ではあるんだけれど・・・。なんかねえ・・・」
まあ、改めて“流行”と云う名の贅沢は罪と思え、と云うことだな・・・。
蛇足な話から映画の感想へ戻り給え。
「今回この映画を観に行った最大の理由は、主演が宮崎あおいちゃんであったと云うこと。これにつきる」
・・・ゲスい。
「あ、あと音楽が“天才”菅野よう子氏であったことも重要」
・・・ふむ。
「なんだかネットでは“盛り上がらない”とか“退屈”だとかの批評があるようだけど、そういう人達はこの手の映画に何を求めてるんだろうと思う。“面白いもの”を望むなら、“全米が震える!”エンタメ作品を観に行けばいいと思うし、“感動”を望む名なら“日本全国が感動の涙!”な感動作を観に行けばいいのであって。この作品にそれを求めてはいけない。この作品にあるのは、心に刺さっている小さなとげを抜く、小さな小さな再生の物語」
・・・ほう。
「この作品で主役級を演じる女優さんの一人、安藤さくら氏、なかなか良い芝居をしておりました。良いですね」
ほう。
「そして主人公のジンコを演じる宮崎あおいちゃん。ほぼすっぴんメイクなのに、この可愛さはなんだ!」
・・・。
「いやあ、しかもこれは役的にあおいちゃんぴったりの配役!」
・・・あー、はいはい。
「しかし難しい芝居してましたね。“セリフ”を“セリフとして投げない”感じのセリフが多くて」
良く分からんな。
「なんというか、本当に日常会話的な感じでセリフを投げるというか。映画だから成立する演出ですね。舞台とかだと芝居として成立しないでしょうな」
・・・な。
「その中でちょっと吹石一恵氏が“普通の芝居っぽい”匂いがするセリフの話し方だった。まあ、難しい演出なので、なかなか完全にその空気にはなれないでしょうし」
・・・ふむ。
「まあ、派手な作品ではありませんが、個人的には存外に楽しめた作品でしたな」
・・・な。
あ、終わりか。
まあ、また長文の記事をがんばれ。文章を上手くまとめを、小人よ!
今回はこの辺りで終わる。