Cafe Ligia-exotica / 純喫茶 船虫

よしなしごとを。読書とか映画とか観劇と港の街の話しとか

夏の使者

 いらっしゃいませ。


 ・・・いやいや、うちは安心な、価格表示・明朗会計です!




 彼は深夜のローカル線の待合室にいた。




「ぼろぼろの監視カメラの上に、こんなやつが」





燕かあ・・・。





「もしかしたら、つがいを見つけたらここに巣を作るつもりかも知れないな」





ちょっと初夏の空気を感じるな。





「吹きさらしではないけれど、深夜までずっと明かりがついている状態の場所だと思うんだけどね。そんな環境で子育てとかして、ひな鳥の体内時計は正常に機能するのかねえ・・・。出来れば夜は暗くなる場所の方が良いのではないかと思うんだけど。ちょっと心配。老婆心?」






まあ、逆に明るい方が外敵からも身を守りやすいのかも知れないし。






「今回タイトルに“夏”の文字を入れたけど、俳句の季語的には“燕”は春の季語なんだそうだ。で、これが“燕の子”になると、夏の季語になるらしい。ここで巣作りして子供を育てるんだろうなという期待を込めて、今回はあえてタイトルに“夏”の文字を入れた」






ほほう。







「桜の季節もあっという間に終わり、もう夏の便り・・・。時間がたつのが速い」






うむ。
そうやってキミもどんどんオッサンになっていくわけだ。


今回はこんな感じで終わる。