Cafe Ligia-exotica / 純喫茶 船虫

よしなしごとを。読書とか映画とか観劇と港の街の話しとか

紅茶のお店 マリアージュ フレール 神戸店 へ行ってきた

 いらっしゃいませ。



 さっき、リーゼント風の髪型のY岡さんて人が、やたらとふた付きの壺の自慢をして帰って行ったんですけどね。何でも中国の骨董ものらしいんですけどね。その壺で中華料理の蒸し物を作るんだとかで・・・。

蒸し料理の調理器具に、別に高そうな壺を使う必要はないと思うんですけどねえ・・・。


富Iさんて人に怒鳴られながら帰って行きましたよ・・・。





 彼は過日、紅茶を飲もうと思い、行きつけになっている紅茶のお店、『Tea House MUSICA 神戸元町』へ向かっていたらしい。
http://d.hatena.ne.jp/aile_strike/20110408




「ぷらぷらとお店に向かうときに、ふと、たまには違うお店で紅茶を飲んでみようかなと気まぐれを起こしたんだな」





ほう。





「『Tea House MUSICA 神戸元町』のすぐ近くに、“BAL”というファッションビルがあるんだけど、その二階に紅茶の専門店が入っているのは前々から知っていたので、一度そちらにも入ってみようと思い立ったんだ」







・・・ほほう。

しかし、キミがファッションビルの中にある店舗なんかを知っているとは・・・。






「そのビルの3階4階5階に、『MUJI(無印良品)』が入っているんでね。時々買い物に行くんだ。だから知っていた。それに・・・」






それに?






「ここの4階の男子トイレ、温水便座がついているんだ!いやあ、買い物中におなかの具合が悪くなったときとかに重宝するんだよねえ、このビル」







ここでまさかのトイレ話?

・・・まあ、確かに有り難いと言えば有り難い話であるが・・・。







「しかし、関西では有名な紅茶専門店のすぐ近くに、紅茶専門店を開いているというのは、なかなかなチャレンジ精神だと思うね」





・・・ふむ。





「まあ、一応『MUSICA』は英国式、こちらのお店はフランス式と、被っていないと言えば被っていないということかな」






ふうん。






「で、そのフランス式の紅茶専門店がこちら」


『マリアージュ フレール 神戸店 −Mariage Freres −』



食べログに記事がありましたので、リンクを貼っておきます。

http://r.tabelog.com/hyogo/A2801/A280102/28001665/




ホームページがありましたので、リンクを貼っておきます。

http://www.mariagefreres.co.jp/






・・・ほう。






「併設されている紅茶葉の販売スペース。色々な紅茶の缶が沢山並んでいるのが分かるだろうか」







おお。大量であるな。






「ちょっと店名の“mariage freres”ってのが気になって」






ほう。







Google先生にそのまま打ち込んでみたんだ」






ほう。で?






「先生曰く、『兄弟の結婚式』とのお答えを頂いた」





・・・正解なのか?なんだか怪しい。







「・・・さあ?まあ、“mariage”は結婚式だと思うんだけど、“freres”って“花”とかじゃなかったかなあなんてぼんやりと思ってみたり」






辞書あるだろう。調べてみたまえよ。






「・・・面倒くさいからGoogle先生にお願いしたのに。さらに辞書で引き直すなんて行為、二度手間にもほどがある」






・・・正確なことを書きなさいよ。






「・・・まあ、気が向いたらやります」






日本人特有の口だけ対応・・・。






「お店に入ると、コック服を着た、なんだか“格好をつけたなだぎ武”みたいな店員さんに席に案内された。低音の声が魅力的。ただ、その格好の付け方が半端ではなかった」






ほう・・・。






   店員さん「・・・いらっしゃいませ・・・。こちらがメニューになります・・・。・・・当店、メニューの数が大変に多いので、こちらの本を参考にメニューをお決め下さい・・・。・・・、今、春摘みのダージリンが入荷しております。・・そちらが・・・、今のお勧めですね・・・。お決まりになりましたらお呼び下さい」






   彼「・・・はあ。・・へえ〜」






メニュー





「確かに膨大な数のお茶の種類。産地、その産地のどの農園か、さらに季節、そんな感じでお茶の種類は細々と細分化されている」





・・・ふむ。





「あと個人的に驚いたのが、その値段。“MUSICA”なら、紅茶飲んでケーキ食べてというのを2回まわし出来るくらいのお値段。しかもお茶だけで。ちょっと引いてしまった」






   彼「(うわー、たかいなあー。・・・春摘みのダージリンということは、所謂“ファースト・フラッシュ”ということだな。おすすめと云うことなら、そのファースト・フラッシュを飲んでみよう)・・・あのー、すいません、そのさっき言っていた、“春つみのダージリン”というのを・・・」





   店員さん「・・・フッ、ああ、それでしたら現在4種類ございまして・・・。お持ちしましょうか?」





   彼「あー?、じゃー、見せて下さい」





   店員さん「本日入荷しているのは、“****”のものと、“++++”、それに“□□□□”、あと“△△△△(なんだかキン肉マン・マリポーサみたいな名前の農園)”の4種類がございます。発酵があまり進んでおりませんので、緑茶のような香りがありまして・・・」






   彼「あー、そうですねえ。それぞれ緑茶みたいな香りが・・・。微妙に発酵した香りもあり・・・。見た目も茶色みが少なくて、かなり緑のお茶ですね・・・。じゃあ、この“△△△△(果てしなくキン肉マン・マリポーサみたいな名前のダージリン)”と、・・・この“クレーム・ブリュレ”を・・・」






   店員さん「フッ、・・・かしこまりました。お待ち下さい」








まるでアホの子のようであるな。







「全く素人丸出しであった・・・」






うむ。





「待つ事しばし・・・。紅茶とケーキがサーブされてきた。因みに左端に少しだけ移っている黒い本が、件のメニューの解説本」




   店員さん「・・・“△△△△(マリポーサ的な何とか)”のダージリンと、クレーム・ブリュレです」





「といって、目の前のカップに一杯目を注いでくれたけど、カップはテーブルにずっとセットされたままのカップである。冷たいカップに熱い紅茶を注ぐ?紅茶専門店でそんなお店があるの?これは全く理解の範疇を超えていた」





・・・ふうむ。






   彼「・・・・?」






   店員さん「・・・フッ、温度を少し下げております」






   彼「・・・・!?」







「紅茶の温度を下げる?温度が徐々に下がっていくなら分かるが、“下げた”って・・・。ジャンピングさせてないって事か?どうも意味が分からない・・・」






ふうむ・・・。







   彼「・・・では気を取り直して・・・。ファースト・フラッシュのダージリン特有のジャスミンを感じさせる花のような香りを・・・。・・・今ひとつ香りがしないなあ・・・。では、マスカットに似た感じの独特の後味を・・・。・・・・しない・・・。抽出時間が短かったのかな?もう少し待てば味に深みが増すかな・・?増さない!なぜ?・・・ポットに茶葉が入ってない!」







「どうやら、お店のほうで決めた、“良い抽出時間”で保温用のポットに移されてお客さんにサーブされるらしい」







・・・ほう。






「個人的には、自分で好きな時間だけ抽出して、濃くなってしまったらお湯を足してというスタイルのほうが良いんだけどねえ」







・・・ふうむ。

クレーム・ブリュレのほうはどうであったかね。







「甘かった。甘いケーキは甘く食べたい方なんだけど、それを上回る甘さであった。あと、紅茶味のマドレーヌが添えられていたけれど、これも紅茶の味がしない紅茶味であった・・・」






なるほど・・・。







   店員さん「・・・如何でしたか?」




   彼「・・・ああ、良い感じでしたよ」








「とりあえずティーカップに三杯分のあまり香りのしない紅茶を飲み、がっつりと甘いクレーム・ブリュレを食べて、マスオさんが驚いてつま先を上げて『ええっ?!』と、いいかねない位の金額を払って店をあとにした」








・・・ふむ。







「あと、個人的にはなんだかゆったりと寛げない雰囲気だったな・・・。ゆっくり本とかを読んで寛ぎにくい感じであった」







なるほどねえ・・・。

どうかね、このお店はお勧め出来る店かね。





「どうかなあ。他のお茶を飲んだらまた評価は違ったかも知れないけどねえ・・・。個人的にはもう行かない可能性が大ですな・・・」





ふうむ・・・。

まあ、色々あるって事だな。



今回はこの辺りで終わる。