いらっしゃいませ。
風が結構冷たいですね。日差しが強いので油断して薄着で外出したら、そこそこ寒い感じで。歩くと汗がにじむんですけどね。
今日みたいな日は氷少な目でどうぞ。
過日彼はスマートフォンでネットを見ていたらしい。
「電車の待ち時間があまりに暇であったもので、知人の灰色劇作家・コバのブログを読んでおった」
ふむ。
「まあ、最近、人のブログを読んだり書き込んだりするのが好きで」
非コミュのキミがか。
「ブログって、その人のパーソナルな一日であるとか、パーソナルな記憶であるとかを少しだけ削りとって書かれている。そのあたりがなかなかに面白くて。知人のブログはできるだけ巡回するようにしている。今回は帰宅中にスマートフォンという状態で読んでいたが」
ふむ。
あ、髪の毛座の人みたいな劇作家・コバのブログはこちら。
「彼のその日のブログの内容は、村上春樹氏の本を読んだ感想であった。これも彼のパーソナルな一部分を削り取って生まれてきた文章なわけであるが、今回はそれは置いておいて」
ふむ?
「村上春樹氏を一冊も読んだことがなかったので、書き込んで訊いてみた」
ほう。
「『そんなにすごいの?
村上春樹って。
一冊も読んだ事無いのでわからんけど。
読んだほうが良いのかな?
そもそも何から読んだら良いのかすら分からないが(笑)。』(原文そのままコピペ)」
まあ普通だな。
「カキコに返信があって。『aile_strikeさんがよく読んでおられるモノとは確実に傾向が違いますので責任は持てませんが‥(笑)
世間的には「ノルウェイの森」あたりから入る方が多いようですね。』まあ、こんな感じの内容だ」
普通だな。
「この返信を見て、ああ・・っと思ったんだけど、客観的に見られると、自分の読む本には傾向があるんだ、と改めて思って」
・・・ほう。
「自分的には結構雑食的に本を読んでいるつもりであったけど、やはり客観的に見たら好みとか傾向とかが良くわかるらしい」
そりゃそうだろうな。
「まあ、子供のころから文学少年であったわけではなく、読書を始めたのも大人になってからだし、一般の本好きの方からしたらナンパなエンタメの本しか読んでいない感じなのかもしれないね」
本屋へ行ってまず確認するのは文庫の新刊コーナーと売れ筋コーナーだしな。
「もともと、流行っている小説の、流行っている理由が知りたいというのが読書を始めたきっかけだからね・・・。それ以上には発展しないのかな?」
なるほど・・・。
「みんなが読んでいる村上春樹氏を読んでいなかったり…。そういえば、青春時代の通過儀礼のように言われているサリンジャーとかも全く読んだことがない。青春していなかったのかなあ・・・。人間失格?・・・・そういえば、太宰とかもまったくノータッチだ・・・。本好きの人には本当に“失格”と言われかねないなあ・・・」
うーん、どうだろうねえ・・・。
「まあ、いつかは読むかもということで…」
梶井基次郎とかも最近になって読み返したら存外おもしろかったようだしな。
まあ、知らない世界ばかりよりは、知っている世界が多いほうがいいという気もするし・・・。まあ、気が向いたら読んでみればということで。それに、今回は読んでいる・読んでいないの話ではなく、“客観的にみられた自分”の話だからな。
主観と客観の差異に思いをはせながら今回は終わる。