いらっしゃいませ。
一度沸騰させた水を下からゆっくり凍らせると、水の内部の空気が抜けて透明な氷を作ることが出来るらしいですよ。
まあ、酸素もミネラル分も飛んでしまうんで、味はどうかと思いますがね、おそらく。湯冷ましがおいしく感じないのと同じで。
見た目重視の方はお試しあれ。
過日彼は、桜庭一樹氏の小説『GOSICK Ⅴ -ゴシック・ベルゼブブの頭蓋-』を読了したらしい。今回はそれについての感想とかを記事に書いてみたいそうだ。
「このゴシックシリーズもなんだかんだで短編集を含めて6冊目になるわけだけど、今回はもっともこの本単独で物語が成立しない形になっている」
ほう。いきなりだな。例によってネタバレをしてしまうこともあり得るので、読む際にはご注意願いたい。
「ゴシックシリーズは今までは1冊で一つのエピソードが一応完結している形であったが、今作はラストになってもすっきりと終わらず、続きは『GOSICK Ⅵ』を読んでくれという形になっている」
ふむ・・・。
まあ、とりあえず今作の内容について書いてみたまえよ。
「第一次世界大戦後のヨーロッパ。小国ソヴェール王国の聖マルグリット学園の図書館の奥深く、半ば軟禁状態で日々生活をしている貴族の娘ヴィクトリカ。彼女は自らが『知恵の泉』とよぶ明晰な頭脳の持ち主であるが、それは彼女の出生の秘密と密接な関係を持っていた。彼女は古きヨーロッパの民の血を引いていたのだ。
同じ古き血を持つ彼女の母、コルデリア・ギャロを呼び寄せるための囮として、国家のオカルト省に『ベルゼブブの頭蓋』と呼ばれる要塞(現在は修道院)に監禁されてしまう。
ヴィクトリカが監禁状態で徐々に弱りつつあるという話を聞き、友人で日本からの留学生久城一弥は、ヴィクトリカを連れ出そうと、要塞の年に一度の祭りの夜である『ファンタスマゴリアの夜』に単身乗り込むが、そこで殺人事件に巻き込まれてしまう。行きの列車で出会った男が不可解な死を遂げたのだ・・・」
まとめる気があるんだか無いんだか分からない書き方だな。
「何せシリーズ物の中の1冊なので、なかなかにまとめにくい」
ふむ・・。
「今作はこれまで引かれていた伏線をさらに強調しつつ、謎を深めていっているといった感じ」
ほう。
「時代背景的に、主人公の二人は必ず第二次世界大戦に巻き込まれていくと思われるし、さらに、近代科学兵器とオカルト、ヨーロッパとアメリカ、同盟国と枢軸国、と、いろいろな対立構造が出てくるのは必定。時代の波に翻弄される主人公達というのが目に見える」
なるほど。
「このシリーズではオカルトの筆頭として、ヨーロッパの古い血をひく者達というのが出てくるわけだが、どうやらいろいろな種族があるという設定になっているらしく、個人個人でその能力が違うらしい。そのあたりもこの先、新しいキャラクターが出てきた際にいろいろな能力の人物が出てくるだろう」
ふむ。
「まあ、先の予測より、今作の終わりで全く終わりらしき物がなかったので、次作の『GOSICK Ⅵ』でひとしきり話にけりをつけてもらいたいものだ」
なるほど。
「ところで、この作品は2011年の1月にTVアニメ化されることが決定している」
ほう。
「なかなかに難しいと思うね。まるでビスクドールのような美少女キャラで、なのに声はまるで老女のようにしわがれている・・・。萌えに寄りすぎるとイメージ台無しだし、忠実に声を再現するとヲタどもが引いていくし・・・」
なるほどね・・。
「アニメーション制作はボンズ、キャラクターデザインは川元利浩、キャラクター原案は武田日向(この人は富士見書房版の挿絵の人らしい)。あまりこの手の業界に詳しくないので・・、どうでしょう、皆さんのイメージ通りの作品になりそうですかね」
まあ、元々が小説ということは、読者一人一人の脳内に自分だけのイメージがあるわけだから、全ての人を満足させるってことは不可能なわけだけどな・・・。
「まあ、かわいらしい原作なので、かわいらしく作ってやってください」
で、どうかね。この作品はおすすめ出来る作品かね。
「このシリーズを読んでいる方は、続けてお読みください。この本単独では完結しませんので、続編も読まねばならなくなりますが。今作には注目のあのキャラクターも初登場しますので、シリーズに深みを出すための巻ではないかと。まあ、元々がライトノベルテイストなので、重厚な物語をお望みの方には向きませんのであしからず」
なるほど。まあ、シリーズが出たらまた読めば良かろう。
この辺りで今回は終わる。